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FOMC声明文、結果は予想通りサプライズなし

by • January 30, 2013 • Latest NewsComments (0)415

FOMC Statement, No Surprise.

FOMC声明文、発表されました。大方の予想通り、大幅な変更はなし。数値目標、低金利政策を維持しました。2013年になって投票メンバーが変更するなか、これまでのリッチモンド連銀のラッカー総裁に代わり同じくタカ派で知られるカンザスシティ連銀のジョージ総裁が反対票を投じています。理由は、長期的緩和政策によるインフレ警戒です。

以下はFOMC声明文全訳。

12月のFOMC以降に発表されたデータによると、経済活動は概して天候要因とその他の一時的要因により、足元数ヵ月で伸びを中断した。雇用は緩やかなペースで拡大しているが、依然として失業率は高止まりしている。家計支出と企業の固定投資は「拡大し」、住宅市場はさらなる改善を示した。インフレは、一時的なエネルギー価格の変動とは別として、委員会の長期目標をいくらか下回る水準で推移している。長期的なインフレ期待は、安定したままだ。

法令で定められている統治目標に沿うべく、委員会は最大限の雇用と物価安定を目指す。委員会は、適切な緩和政策の支えを受けて経済は緩やかなペースで成長し、失業率は委員会が二大統治目標に整合的な水準へ徐々に低下すると予想する。世界の金融市場はいく分、緊張が緩和したが、委員会は引き続き経済見通しに下方リスクがあると見込む。委員会はまた、インフレが中期的に目標値の2%、あるいは同水準以下で推移すると予想している。

より強い経済回復を支援し、インフレがいずれ二大責務と整合的な水準を回復することを助長するため、委員会は住宅ローン担保証券(MBS)を毎月400億ドル、米長期債も毎月450億ドルのペースで買取を続けていく。委員会は、政府機関債と政府機関が発行する住宅ローン担保証券(MBS)の償還元本を政府機関が発行するMBSへ再投資するという既存のプログラムも継続し、満期を迎えた米国債のロールオーバーを入札にて行っていく。こうした行動は、委員会が保有する長期証券を年末まで毎月850億ドル拡大させ、長期金利に下方圧力を与え、住宅ローン市場を支援し、より広範な金融環境の緩和を助けるだろう。

委員会は今後、経済指標と金融動向を注視していく。仮に労働市場の見通しが大いに改善しなければ、物価安定のもとで改善を確認するまで、委員会は政府機関の住宅ローン担保証券の買取を継続し、追加的な買取を行い、適切にほかの政策手段を用いる。資産買取の規模、ペース、構成を決定する上で、委員会は引き続き買取のコストと有効性を適切に考慮していくだろう。

最大限の雇用と物価安定へ向けた進展を支援するため、委員会は資産買取が終了した後、あるいは経済回復が強まった後でも金融政策における高い緩和スタンスが長きにわたり続くことが適切と予想する。とりわけ、委員会はフェデラル・ファンド(FF)金利誘導目標を0.0-0.25%で据え置くことを決定し、少なくとも失業率が6.5%以上でとどまり、かつ1年から2年先のインフレ見通しが目標値の2%を0.5%上回らず、かつインフレ期待が抑制され続ける限り、例外的に低い水準にとどめることを保証すると予想する。高い緩和政策をいかに長く保つかを決定する上で、委員会は同時に労働市場をはじめインフレ圧力やインフレ見通し、そして金融市場の動向を評価する方策などを追加的に検討していく。委員会が金融緩和を決断するときには、最大限の雇用とインフレ2%の遵守という長期的な目標に沿って、バランスの取れたアプローチで臨むだろう。

FOMC金融政策措置の反対票は、カンザスシティ連銀のジョージ総裁の1名。「長期的な金融緩和は将来の経済および金融市場の不均衡リスクを強め、いずれ長期的なインフレ見通しを強める原因になる」として反対した。以下は賛成票のメンバーで、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長、ダドリーNY連銀総裁、セントルイス連銀のブラード総裁、デュークFRB理事、シカゴ連銀のエバンス総裁、パウエル理事、ラスキン理事、ボストン連銀のローゼングレン総裁、スタイン理事、タルーロFRB理事、スタイン理事、そしてイエレン副議長だった。

FOMCの風景。こちらは2009年のモノですからメンバーが異なります。
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以下は、主な変更点とポイント。

FOMC声明文の主な変更点とポイント

【景況認識】
前回:「経済活動は、天候による混乱は別として数ヵ月間にわたり穏やかな拡大を続けた。」

今回:「経済活動は概して天候要因とその他の一時的要因により、足元数ヵ月で伸びを小休止した」
※ハリケーン「サンディ」の影響に加え、10-12月期国内総生産(GDP)がマイナス成長に落ち込んだ点に配慮。

前回:「家計支出は強まりを続け(住宅市場はさらなる改善の兆しをみせているが)、企業の固定投資の伸びは鈍化した」

今回:「家計支出と企業の固定投資は拡大」
※米10-12月期GDPで企業の設備投資を示す機器・ソフトウェアと消費の伸びが好調で、表現を上方修正。

【統治目標の遵守について】
変更なし

【追加緩和策について】
前回:「委員会は、追加緩和策なしでは経済の成長が持続的な労働市場の改善を生み出すのに十分ではない可能性があると懸念し続けている」

今回:「適切な緩和政策の支えを受けて経済は緩やかなペースで成長し、失業率は委員会が二大統治目標に整合的な水準へ徐々に低下すると予想する」
※米新規失業保険申請件数が約5年ぶりの水準へ改善し、米12月雇用統計も堅調で労働市場の改善に関する記述を軸に変更。

前回:「さらに、海外市場における緊張は、経済見通しに大いなる下方リスクを与え続けている」

今回:「世界の金融市場はいく分、緊張が緩和したが、委員会は引き続き経済見通しに下方リスクがあると見込む」
※ダウ平均をはじめ独DAZ指数など株式相場が5年ぶり高値を達成しており、表現を修正。

【政策金利について】
前回:「委員会は、こうした数値目標がこれまで採用していた経済指標を基本としたガイダンスに沿うものと判断している。」

今回:上記の文言を削除

2012年12月に導入した数値目標、すなわち「1-2年先のインフレ率の見通しが2.5%以下、失業率が6.5%以上」の水準を続ける限り「例外的な低金利」政策を維持するとあらためて説明。そのほかの労働市場、インフレ動向および見通し、金融市場の動向と照らし合わせ、金融緩和の解除の判断材料とする。

【票決結果】
今回:地区連銀の投票メンバーは2013年、セントルイス連銀のブラード総裁、シカゴ連銀のエバンス総裁、ボストン連銀のローゼングレン総裁、カンザスシティ連銀のウィリアムズ総裁。反対票は、前年のリッチモンド連銀のラッカー総裁に代わり同じくタカ派で知られるカンザスシティ連銀のウィリアムズ総裁で、長期的な緩和政策に反対票を投じた。

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