After Abe’s Big Win : What Wall Street Worries.
参院選、予想通り自民党の圧勝でしたね~。裏を返せば民主党の自滅、他の投票先がないという意味では、Fedの資産買入を意識し行き場をなくした資金が米国資産へ流入したマーケット動向に似ているような・・。
金融経済ネットワークCNBCの評価は・・・ひとまず安倍政権の勝利で、いの一番に「首相が長期にわたり続投する可能性が出てきた」。切ない指摘ですが、確かに小泉政権が5年間の任期を終了した2006年から15ヵ月以上とどまった首相はいませんから、は反論の余地もございませんね。
JPモルガン・セキュリティーズで日本株リサーチ・ヘッドを務めるイェスパー・コール氏は、CNBCに対し「循環的な株価上昇ではなく、日本の潜在成長率を上方修正させるような構造的な株価上昇に向けた政策に注視していくだろう」と予想しております。ご指摘のように大胆な金融政策と積極的な財政政策で日本経済を押し上げた今は、3本の矢で「民間投資を喚起する成長戦略」に再び焦点がいくこと必至。構造改革を通じ、長期経済見通しの上方修正に目が向けられることでしょう。
逆に今回の圧倒的勝利で、海外からの懸念材料2つ。
1つは痛みを伴う改革からの後退、2つ目には国家義的な政策の優先--が挙げられてました。
2つ目の国家主義的な政策の優先とは、「憲法第9条」の改正を指します。経済改革より優先する懸念が一部にありますが、公明党の強い反対に遭うとみられ可能性は低いとされていますね。
問題は1つ目の痛みを伴う改革からの後退でしょう。バンク・オブ・シンガポールのリチャード・ジェラム主席エコノミストは、「過去20年間、ほぼ毎年首相を迎えざっと15人が改革を目指し公約として掲げたが、(小泉首相を除く)全員が口約束で終わった」と辛口な評価を与えております。参院選後の日経平均が14658.04円(68.13円高、0.5%高)で引けたのは、こういった海外の慎重な見方があるのかもしれません。
実際に米国メディアのヘッドラインも
CNN→Japan’s Abe Vows Swift Action After Election Wins.(安倍首相、選挙勝利後に迅速な行動を取ると確約)
AFP→Election Winner Abe Faces Japan Jobs Challenge.(選挙に勝利した安倍首相、国内の雇用という困難に直面)
WSJ→Hopes Among Japan Inc. For Abe After Election. (安倍首相の選挙後、日本株式会社における希望)
の文字が躍っており、引き続き経済面での期待値が高いことが分かります。安倍さん、大勝しただけあって内閣改造、党人事も続投で方針を固めておりますが、ねじれ解消後向こう3年にわたって国政選挙もありませんし、どのような政策を展開するのか、お手並み拝見ですね。
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