’Asian Girlz’ Music Video Rocked The Boat.. In A Nasty Way.
アメリカ人のおバカっぷりには、二の句が告げられないことがしばしばあります。
例えば、これ。
今年の夏公開映画「Sharknado(シャークネード)」!!
トルネードに巻き込まれ海から空中に舞い上がったサメが町を急襲するというパニック映画。頭痛を催すほど、アホらしいでしょ?ひと昔前に大流行したドラマ「ビバリーヒルズ青春白書」でお馴染みのイアン・ジーリングに加え、映画「アメリカン・パイ」のタラ・リードが出演しているんで、単なるB級で終わらない映画です。
無名バンドであるデイ・アバブ・グラウンドのミュージック・ビデオ「Asian Girlz」にいたっては、歌詞の内容を含めおバカを通り越して全米に嫌悪感を催しております。中国系リフと呼ばれるチャララランランタンタンターン♪を随所に活かし、なんちゃってアジア系レストランの代名詞ワンタン文字が踊り、服を脱いだアジア系女性の肌には刺青が妖しく浮かび上がる・・傍に備えられた鳥かごに収められたバンドは、「エイージアン・ガァ~ル♪」のコーラス。
問題は映像だけではありません。歌詞がムゴイんです。
「I love your creamy yellow thighs(君の黄色いまろやかな太腿が大好きだ)」
「Oooh your slanted eyes (ああ、君のツリ目ったら)」
「Huh! Your momma’s so pretty(わ、ママはホントにキレイだ)」
「I can barely tell 17 or 23? Baby doesn’t matter to me(17歳か23歳か分かんないや、ベイビー、でも僕にはどうでもいい)」
人種差別極まりない、反吐が出るような言葉の羅列だけではありません。J-town, K-townなど日本街や韓国街だけでは飽き足らずチベットまで地名を連ね、ワンタン、刺身、フライド・ライス(炒飯)などアメリカ人も夢中なアジア系の食事を連呼し、挙句の果てには「Tofu, all over you..and me(豆腐を君にも僕にも塗りたくるんだ)」
呆れてモノが言えません。憤る気も失せます。ただただ、炎上商法でしか注目を集められない彼らに憐れみを感じるのみ。余りのブーイングにモデルとして登場したアジア系女性はツィッターで謝罪しつつ、「インドネシア生まれのメンバーがベース担当だし、悪気があると思ってなかった」なんて言い訳してたのも、同じアジア人として情けないのひと言に尽きます。
恥知らずのバンド・メンバー。赤丸がくだんのインドネシア生まれらしきベース担当。
アメリカ人は「史上最悪な人種差別ビデオ」と誹謗し、メッタ斬り状態ですよ。ユーチューブをみるとNY時間の3日午後0時の時点で87万1036人視聴するなか支持は3114人、不支持はといいますと約8倍の2万5550人でした。
もしかすると怒髪天を衝く勢いのアジア系アメリカ人がいらっしゃるかもしれませんが、少なくとも筆者を含めクールに受け止めている気が。アジア人の人口がニューヨークで増加中である点を踏まえると、アジア系が全米で存在感を増していることは確かですし、何よりアジア系の失業率は他の人種と比較しても低いので、差別もどこ吹く風というところです。
例えば米7月雇用統計を振り返ると、全米は7.4%と2008年11月以来の低水準でした。白人はというと、同水準を余裕で下回る6.8%。白人社会だから、と思ったあなたは気が早いですよ。アジア系なんて、全米どころか白人の水準からも大幅に下回る5.7%ですからね!
アジア系への差別といえば、最近で思い起こされるのがアシアナ航空着陸事故でのパイロットの名前。
上から順に、英語で
Something is wrong(何かおかしい)
Way too low(低過ぎる)
Holy Fu●k(やべえ!)
Bang Ding Oh(ドン、ボコ、うわ!)
というあり得ない読みを当て込んだわけですね。差別ツィートで問題になったというのに、開いた口が塞がりません!
配信した西海岸の地方局KTUVは猛抗議に遭ってから、「インターンが誤って実際のパイロットとは関係のない名前を配信した」と責任転嫁した謝罪文を発表してました。関連して3人のプロデューサーも解雇しましたが、後の祭り。同TV局はアジア系の多いサンフランシスコやサンノゼを網羅しているだけに、非常に悪質でしたよ。
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