Emmy Awards 13 : Full Of Surprises!
エミー賞が22日、カリフォルニア州ロサンジェルスで開催されました。司会は歌って踊れるゲイのマルチ・エンターテイナー、ニール・パトリック・ハリス（カバー写真中央）。今年はニールの魅惑のパフォーマンスに加え、FOMCのごとく予想を覆す候補がトロフィーをさらっていくサプライズの嵐に見舞われましたよ～。なお女優陣のドレスでビックリしたい方は、こちらをチェックして下さい。
今年のドレス一覧。右から2番目、ズーイーが選んだJ・メンデルは不評でしたがお似合いですよね？
個人的には、アナ・ガンがまとったRomona Kevezaのドレスがイチ押しです！
授賞式で最も観客の度肝を抜いたのが、ドラマ部門・最優秀男優賞。ブラック・コメディ満載で見る者を中毒にさせる「ブレイキング・バッド」のブライアン・クランストンが4度目を栄誉に輝くかと思ったら、「ニューズルーム」のジェフ・ダニエルズが阻止したんですもの。ジェフ・ダニエルズといえば、日本人だとデミ・ムーアと「夢の降る街（The Butcher’s Wife）」やジム・キャリーの「Mr. ダマー（Dumb & Dumber）」などしかご記憶がないのでは？メディアの最後の良心ともいえるニュースキャスターを熱演し見事なカムバック果たした結果、ハリウッドも労に報いたんですかねぇ。ご本人も相当驚いたようで、受賞スピーチでは、ガムを噛みながら「受賞するなんて想像してなかったぜ（Well, crap! I didn’t expect this.）」なんて口走ってました。
エミー賞のためにオレンジ化したジェフ。ドラマではイイやさぐれっぷりです。
この方の受賞スピーチは、エミー史に残ること間違いナシ。ドラマ／コメディ部門で助演女優賞を獲得したメリット・ウィーバー。同賞にはソフィア・ヴァルゲラとジュリー・ボーウェン（モダン・ファミリー）を筆頭に、ジェーン・クロコフスキー（30 ロック）も顔をそろえ、メリットの下馬評は非常に低かった。蓋を開けてみると、まんまとメリットに白羽の矢が当たりステージに上がった本人はスピーチを用意してなかったらしく、「Thank you so much. Thank you so much. Um, I gotta go, bye!（本当にありがとう、本当にありがとう、あ、もう行かなくちゃ、では！）」と感想を述べるのみ。最短・最小の受賞スピーチのひとつだったことは、間違いありません。
メリットちゃん、愛嬌のあるキャラで今後ブレイク間違いなし？
個人的には、保守派のパーソナリティであるスティーブン・コルバートが司会を務める「ザ・コルバート・レポート」がバラエティ部門で受賞した点が、面白かった。これまで10年間、リベラル寄りのジョン・スチュワートの「ザ・デイリー・ショー」が10冠を堅持していたんですよね。米議会が予算協議・債務上限引き上げ交渉で難航した1995年のクリントン政権時のごとく政府閉鎖の危機が迫るなか、トークショーの最優秀賞は今回右寄りへシフトしたかたちです。
授賞式で恒例となる亡くなった業界関係者へのトリビュート、しめやかに執り行われました。今年は特別に日本でもファンの多い「ザ・ソプラノス（The Sopranos）」のジェームズ・ガンドルフィーニ、「グリー（Glee）」のコリー・モンテースのお2人に向けた別枠も用意。「ザ・ソプラノズ」で妻役を演じたイーディ・ファルコ、「グリー」で体育教師役を務めるジェーン・リンチがそれぞれ心に迫る追悼スピーチで、ご冥福をお祈りしていました。
以下は、主要部門の受賞結果。皆さんの期待に沿う結果になっていたでしょうか？
ドラマ部門・最優秀作品賞
ブレイキング・バッド（Breaking Bad） – WINNER
ダウントン・アビー（Downton Abbey）
ゲーム・オブ・スローンズ（Game of Thrones）
ハウス・オブ・カード（House of Cards）
ホームランド（Homeland）
マッド・メン（Mad Men）
ドラマ／コメディ部門・最優秀作品賞
30ロック（30 Rock）
ビッグバン・セオリー ／ギークなボクらの恋愛法則（The Big Bang）
ガールズ（Girls）
ルイ（Louie）
モダン・ファミリー（Modern Family） – WINNER
ヴィープ（Veep）
リアリティ・ショー部門・最優秀作品賞
ジ・アメージング・レース（The Amazing Race）
ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ（Dancing With the Stars）
プロジェクト・ランウェイ（Project Runway）
ソー・ユー・シンク・ユー・キャン・ダンス（So You Think You Can Dance）
トップ・シェフ（Top Chef）
ザ・ボイス – WINNER
バラエティ部門・最優秀作品賞
ザ・コルバート・レポート（The Colbert Report） – WINNER
ザ・デイリー・ショー（The Daily Show）
レイト・ナイト・ウィズ・ジミー・ファロン（Late Night With Jimmy Fallon）
ジミー・キンメル・ライブ（Jimmy Kimmel Live）
サタデー・ナイト・ライブ（Saturday Night Live）
リアル・タイム・ウィズ・ビル・マー（Real Time With Bill Maher）
ドラマ部門・主演男優賞
ヒューゴ・ボニーヴィル（Hugh Bonneville, Downton Abbey）
ブライアン・クランストン（Bryan Cranston, Breaking Bad）
ジェフ・ダニエルズ（Jeff Daniels, The Newsroom） – WINNER
ジョン・ハム（Jon Hamm, Mad Men）
ケビン・スペイシー（Kevin Spacey, House of Cards）
ダミアン・ルイス（Damian Lewis, Homeland）
ドラマ部門・主演女優賞
コニー・ブライトン（Connie Britton, Nashville）
クレア・デーンズ（Claire Danes, Homeland ）– WINNER
エリザベス・モス（Elisabeth Moss, Mad Men）
ミシェル・ドクリー（Michelle Dockery, Downton Abbey）
ヴェラ・ファミーガ（Vera Farmiga, Bates Motel）
ケリー・ワシントン（Kerry Washington, Scandal）
ロビン・ライト・ペン（Robin Wright, House of Cards）
ドラマ／コメディ部門・主演女優賞
ローラ・ダーン（Laura Dern, Enlightened）
リーナ・デュハム（レナ・ダナムLena Dunham, Girls）
イーディ・ファルコ（Edie Falco, Nurse Jackie）
ティナ・フェイ（Tina Fey, 30 Rock）
ジュリア・ルイス‐ドレイファス（Julia Louis-Dreyfus, Veep） – WINNER
エイミー・ポーラー（Amy Poehler, Parks and Recreation）
ドラマ部門・最優秀助演男優賞
ボビー・カンナヴァーレ（Bobby Cannavale, Boardwalk Empire） – WINNER
ジョナサン・バンクス（Jonathan Banks, Breaking Bad）
アーロン・ポール（Aaron Paul, Breaking Bad）
ジム・カーター（Jim Carter, Downton Abbey）
ピーター・ディンクレージ（Peter Dinklage, Game Of Thrones）
マンディ・パティンキン（Mandy Patinkin, Homeland）
ドラマ部門・最優秀助演女優賞
アナ・ガン（Anna Gunn, Breaking Bad） – WINNER
マギー・スミス（Maggie Smith, Downton Abbey）
エミリー・クラーク（Emilia Clarke, Game Of Thrones）
クリスティーン・バランスキー（Christine Baranski, The Good Wife）
モリーナ・バッカリン（Morena Baccarin, Homeland）
クリスティーナ・ヘンドリックス（Christina Hendricks, Mad Men）
ドラマ／コメディ部門・最優秀男優賞
アダム・ドライバー（Adam Driver, Girls）
ジェシー・タイラー・ファーガソン（Jesse Tyler Ferguson, Modern Family）
エド・オニール（Ed O’Neill, Modern Family）
タイ・バレル（Ty Burrell, Modern Family）
ビル・ヘイダー（Bill Hader, Saturday Night Live）
トニー・ヘイル（Tony Hale, Veep） – WINNER
ドラマ／コメディ部門・最優秀女優賞
マリム・ビアリク（Mayim Bialik, The Big Bang Theory）
ジェーン・リンチ（Jane Lynch, Glee）
ジュリー・ボーウェン（Julie Bowen, Modern Family）
メリット・ウィーバー（Merritt Wever, Nurse Jackie ）– WINNER
ソフィア・ヴァルゲラ（Sofia Vergara, Modern Family）
ジェーン・クラコフスキー（Jane Krakowski, 30 Rock）
アナ・クラムスキー（Anna Chlumsky, Veep）
リアリティ・ショー部門・最優秀司会賞
ライアン・シークレスト（Ryan Seacrest, American Idol
ベティ・ホワイト（Betty White, Betty White’s Off Their Rockers）
トム・ベーガソン（Tom Bergeron, Dancing With The Stars）
ハイディ・クルム（Heidi Klum and Tim Gunn, Project Runway） – WINNER
キャット・ディーリー（Cat Deeley, So You Think You Can Dance）
アンソニー・ボーデイン（Anthony Bourdain, The Taste）
ドラマ部門・最優秀監督賞
ティム・ヴァン・パッテン（Tim Van Patten, Boardwalk Empire • Margate Sands）
ミシェル・マクレーン（Michelle MacLaren, Breaking Bad • Gliding Over All）
ジェレミー・ウェブ（Jeremy Webb, Downton Abbey • Episode 4）
レスリー・リンカ・グラッター（Lesli Linka Glatter, Homeland • Q&A）
デビッド・フィンチャー（David Fincher, House Of Cards）– WINNER
コメディ／ドラマ部門・最優秀監督賞
レナ・ダナム（Lena Dunham, Girls • On All Fours）
パリス・バークレイ（Paris Barclay, Glee • Diva）
ルイス・C.K.（Louis C.K., Louie • New Year’s Eve）
ゲイル・マンクーソ（Gail Mancuso, Modern Family • Arrested） – WINNER
べス・マッカーシー（Beth McCarthy-Miller, 30 Rock • Hogcock! / Last Lunch）
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