Bitcoin And Coin Could Offer Whole New Experiences In Payment.
ビットコイン、米上院が公聴会を開いた18日の翌日には一時900ドルにまで跳ね上がりました。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長も書簡で、「電子マネーの20年の歴史において1995年にも米下院で公聴会が開かれ・・当時のFRB副議長アラン・ブラインダー氏は法制化と監督問題でリスクをもたらす可能性がある半面、迅速かつ安全で効率的なシステムを提供する手段として将来有望との認識を示した」と説明。自身の見解としても、「必ずしも直接の監督機関を有するとは限らない」と中立的なスタンスを明らかにしていました。
ビットコインのチャート、ローソク足をみるとその上昇は一目瞭然。
(出所 : http://bitcoincharts.com/)
中本哲史(Satoshi Nakamoto)という”正体不明”な日本人の論文を起源に、低い手数料で国際間のネット決済や送金が可能な仮想通貨。今では取引所として日本のマウント・ゴックス(Mt. Gox)、スロベニアにあるビットスタンプ(BitStamp)だけでなく、中国にまで拡大。ビットチャイナ(BitChina)は、世界で最大の市場へ発展しつつあるんですね。
中国人民銀行の易網・副総裁は、すぐにも外国為替として利用可能な代替物としてビットコインを承認しないと断りつつ、市場での自由な売買を認めると発言しています。ビットコイン自体についても「非常に独特で、想像をかき立てる」と前向きな見解を明らかにしていました。21日に、うず高く積み上がる外貨準備につき「費用効率派高くない」と一刀両断していたことを踏まえると、頷けますねぇ。中国ネット検索最大手の百度も10月に、すでに取り扱いを開始してます。
日経新聞いわく「時代のあだ花に終わるのか、革新的な存在として歴史に残るのか」−−と評したビットコイン。少なくとも、アメリカと中国という大国の支持は取り付けたといえそうです。
とはいえ、毎日利用する通貨としてはまだ役不足?
アメリカ人といえば、クレジットカードの平均保有数は3枚。7枚以上をもつ割合は15%となっています。個人的には、周囲に5枚以上もっている方々が多いので、この統計は低く見積もられている気がしますけどね、では、現金は平均いくらもっているんでしょう?何と、40%が「20ドル(2000円)以下」!いかにクレジット/デビットカード頼みか、ご想像いただけるかと存じます。
そんな何枚ものカードを財布に入れて持ち歩くのも億劫なアメリカ人に、朗報が届いたんです。
サンフランシスコ発「コイン(Coin)」は、8枚のクレジットカードをはじめデビット・カード、ギフト・カードなどを全て1つにまとめたスグレもの。同名の会社が開発しました。
昔なつかしフロッピーを連想させるデザインに、サイズはクレジット・カード並み。
(出所 : The Verge)
スマートフォンにスクエア・リーダーを通じてカード情報を取得させ、それぞれのカード情報を低電力無線通信Bluetooth Low Energyを用いて同期させます。利用者は、表示されるカードの下4桁の番号、セキュリティ・コードでそれぞれのカードを見極められるんですね。2014年夏の販売を前に、事前予約すれば半額の50ドル(5000円)で購入できます。はい、正規価格は100ドル(1万円)也。バッテリーは2年もつそうです。自営業者の方々をはじめ需要が期待できそうな半面、アメックスのセンチュリオンをはじめステータスを誇示したい皆さまには敬遠されそうな予感がします。
【追記】
ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙によると、各国・地域の中央銀行は警告を発してますね。フランス銀行は「ビットコインは今日にして信用に値する投資対象の基準を満たしていないとしても金融安定の脅威となりえ、保有者にはリスクをもたらす」と注意を呼びかけました。欧州委員会も、「ビットコインを注視しており必要とあれば対応する」と表明。不正や犯罪が生じた場合、政府が処罰すると訓告しています。
あの中国人民銀行も、ビットコインを取り扱う企業の預金、保険、信託など一連の業務を引き受けないよう申し渡しました。同時にビットコインの取引動向を記録し、マネーロンダリングへのリスクに対応するよう義務付けています。人民銀の発表を受け、バイドゥも取引中止を決定しました。
グリーンスパン前FRB議長も、「バブル」と一刀両断したビットコイン。一時は1200ドルを突破していたにも関わらず、一連のネガティブなニュースに反応しては700ドル割れまで急落しました。仮想通貨の実用化には、まだ時間がかかりそうです。
(カバー写真 : Quartz)
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