Politics In 2013 : Winners & Losers Part 2.
2013年に起こった政治的な出来事を、あらためてこちらでざっくりと振り返ったら・・。
USAトゥデー厳選、2013年の敗者を見て参りましょう。
▽オバマ米大統領
1年前の9月11日に発生した駐リビア米大使殺害事件を追求されるだけでなく、NSAの監視プログラムが発覚したオバマさん。肝煎りで送り出した医療保険改革にいたっては、施行を2014年に控え保険市場「エクスチェンジ」を抱えるhealthcare.govに障害が発生するわ、公約に反し改革を受け医療保険の解約に迫られる加入者が出てくるわ・・踏んだり蹴ったり、おかげで不支持率が過去最悪を記録しました。悪いことは続くもので、マンデラ前大統領の国葬で世間を呆れさせた自撮りの瞬間が世界中を駆け巡りましたねぇ。
▽NYのスキャンダラスな節操なき男達
アンソニー・ウィーナー元米下院議員(民主党)といえば2010年、同時多発テロ事件被害者向け医療負担補助案が米下院で否決された後、大声を張り上げ猛抗議したことで名を挙げました。しかし、何でも探し物見つけサイト「クレイグズ・リスト」で知り合った女性に裸の写真から卑猥なメッセージ(セクスティング)を送った問題で、2011年に辞職に追い込まれたのです。今年になって一念発起でNY市長選に出馬し政界への返り咲きを狙ったものの、あろうことか選挙戦中に新たなセクスティングが発覚するという間抜けな顛末に。クリントン前国務長官の側近だった妻は、2度の不貞行為を経ても夫を支え続けています。
もう1人は、スピッツァーNY州元知事(民主党)。AIGやらメリルリンチへの不正を追及した知事の座を勝ち取ったものの、娼婦との乱れた関係がスクープされ2008年に辞任を余儀なくされました。ウィーナー氏のNY市長選出馬にインスパイアされたのか、厚かましくも会計監査官に立候補したんですよね。あれから5年経過したとはいえ、高級娼婦専門クラブ「エンペラーズ・クラブ」で2年間に8万ドル(830万円)投じた事実は緋文字のごとく彼に焼き付いており、民主党の予備選で敗北を喫しました。
クリントン元大統領もしかり、英雄色を好むにも限度があります。
(出所 : USAtoday)
▽ティーパーティー
ボストン茶会事件に由来する名をもつ草の根保守運動と言われますが、平たくいうと「大きな政府」を忌み嫌う極右の皆さま方です。金融機関および自動車メーカーの救済などの政治介入をはじめ、医療保険制度改革に猛反対してきました。しかし、政府機関の閉鎖の引き金を引いたティーパーティー寄りの共和党議員の必死の抵抗は、悪あがきとして人々の脳裏に刻まれます。共和党の支持率が過去最低を更新した後、12月には超党派が2年間の予算であっさり合意しティーパーティーは形無しとなりました。
▽ヴァージニア州、ボブ・マクドネル知事
2012年の米副大統領候補として名が挙がり共和党知事協会の議長も歴任した期待の星だったものの、結婚する娘への法外なご祝儀、妻への高額な贈呈品を受け取ったなど収賄疑惑が浮上し、任期満了間近でツチをつけました。推定受取額12万ドル(1250万円)相当をローンで返済すると7月に謝罪とともに発表しましたが、後の祭りです。
▽ブルームバーグ市長
高架貨物線跡を空中散歩道として甦らせたハイラインをはじめ歩行者天国を数々送りだしたほか、健康問題に取り組みトランスファット使用禁止、カロリー表示義務付け、公共スペースでの禁煙を徹底してきました。半面、ビジネスを主軸とした都市開発やらソーダ水販売禁止条例の提出を嫌気しニューヨーカーは同市長を「独裁者」と呼ぶようになり、NY市長選挙では脱ブルームバーグを掲げるデブラシオ候補を勝利させたのです。
以上、いかがでしたでしょうか。今回勝者の座を射止めても、一寸先は闇というのが政治。同時に、いつ敗者が復活するか分からない世界でもあります。中間選挙を迎える2014年は、どんなドラマが待ち受けているのでしょうか。今から楽しみです。
(カバー写真 : mdspolice)
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