Beige Book : No Distinct Shift In Overall Growth.
ベージュブックは、前回に続き 「穏やか、あるいは緩やか」な成長拡大ペースを確認しました。 12地区連銀中、拡大ペースが 「緩やか (moderate)」と報告したのはニューヨーク、クリーブランド、シカゴ、ミネアポリス、ダラス、サンフランシスコの6行。フィラデルフィア、アトランタ、セントルイス、カンザスシティ連銀の4行は「穏やか (modest)」とまとめています。ボストン連銀は 「改善 (improved)」、リッチモンド連銀は「一段と強まった(further strengthening)」 と評価していました。
前回は、ボストン連銀、ニューヨーク連銀、リッチモンド連銀、シカゴ連銀、ミネアポリス連銀、ダラス連銀、サンフランシスコ連銀の7地区連銀が「緩やか(moderate)」と報告しました。その他の5地区連銀は、「穏やか(modest)」。前回と比較して、クリーブランド連銀とセントルイス連銀は成長「回復(picked up)」を認めつつ、カンザスシティ連銀は「わずかな鈍化(slowed slightly)」を伝えていたんですよね。
今回、サマリー部分で使用された文言の登場回数は以下の通り。
「増加した(increase)」 は23回
「緩 やか(moderate)」 は9回
「強 い(strong)」は8回
「穏 やか(modest)」は7回
「安 定的(stable)」は 5 回
「弱い(weak)」は3回
「底 堅い(solid)」は 1回
ワードクラウドでは、このような結果に。
(出所 : Marketwatch)
特に「増加した」は観光業、楽観度、自動車売上・生産、製造業、賃貸需要、ローン需要、商業不動産活動など多岐にわたっ ていました。反対に「弱い」は、アトランタ連銀の消費活動と製造業活動、農業・鋼業機械の需要などと限定的です。BNPパリバのデレク・リンゼー米エコ ノミストは、内容を受け「各連銀の報告を含めた全体のうち『弱い (weak)とする文言の登場回数は22回と、前回を上回っ た」と指摘。ただ過去平均は大幅に下回っており、景気拡大ペースは堅調との見方を示していました。
(カバー写真 : GE)
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