August ADP：Private Sector Creates Fewer Jobs Than Expected.
米7月ADP全国雇用者数は前月比20.4万人増となり、市場予想の22.0万人増より弱い結果となった。2012年11月以来の高水準だった5月の28.1万人増、6月の21.2万人増（21.8万人増から下方修正）を下回りつつ、5ヵ月連続で20万人乗せ。2010年2月以来の増加トレンドも維持した。
内訳をみると、企業規模別では中小企業が15.4万人増と前月の17.7人増に届かず。大企業は逆に、前月の3.5万人増から5.2万人増へ伸びを広げ4ヵ月ぶり高水準となる。
業種別にみると、サービス業が前月の19.0万人増から16.4万人増に鈍化。派遣を含むビジネス・サービスが5.1万人増と前月の6.0万人増を下回ったほか、貿易・輸送・公益も前月の4.3万人増から2.8万人増へ伸びをせばめている。財生産業は4.3万人増と、前月の2.3万人増より強い。米8月ISM製造業景況指数が約3年半ぶりの高水準を示すなか、製造業が2.3万人増と足元で最高だった。建設も、前月から0.2万人増え1.5万人増となる。なおADP全国雇用者数は民間のみであり、政府を含まない。
JPモルガンのダニエル・シルバー米エコノミストは「雇用統計・非農業部門就労者数（NFP）の民間就労者数とADP全国雇用者数のかい離は4万人」と指摘しつつ、足元のADP全国雇用者数は米雇用統計をうらなう上で正確さが増してきたと判断した上で、「当方の米8月雇用統計予想を据え置く」とした。JPモルガンの米8月雇用統計NFP・民間就労者数の予想は22万人増で、ブルームバーグがまとめた市場予想の21.5万人増を上回る。なおブルームバーグ調査では、失業率は7月の6.2％から6.1％への低下が見込まれている。
（カバー写真 : Interview sos）
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