Bank Investor Returns Seen Rising to Most Since 2007 on Test

シティグループ、トレーディング収入が好転—11カ国で個人業務撤退へ

by • October 14, 2014 • Finance, Latest NewsComments Off2554

Citigroup Shares Spike On Higher Trading Revenue And The Global Retreat.

シティグループが14日の寄り前に発表した7−9月(第3四半期)決算では、純利益が前年同期比で6.6%増の34億3900万ドルだった。特殊項目のほか会計をめぐる調整を除いた利益は12.6%増の36億7000万ドルとなり、同1株当たり利益は1.15ドルと市場予想の1.12ドルより強い。調整済み収入は9.5%増の196億400万ドル、調整済み収入も9.5%増の199億7500万ドルと市場予想の190億5000万ドルを上回った。

シティコープ(グローバル・ユニバーサル・バンキング部門)の利益は、前年同期比4.2%減の32億100万ドル。調整済みで7.8%減の33億9500万ドルだった。収入は8.2%増の180億1600万ドル、調整済みの収入は8.0%増の183億3200万ドルとなる。営業費用は11.5%増の114億6300万ドルで、引き続き訴訟費用や規制対応・コンプライアンス費用がかさんだ。預金残高は前年同期比3%増の9660億ドルだった。

グローバル消費者向け銀行部門の収入は、前年同期比4.4%増の96億3700万ドルだった。地域別でみると北米が5.3%増の49億8900万ドルだったほか、アジアは1.5%増の19億4400万ドル、欧州・中東・アフリカが3.5%減の3億4700万ドルだった。

今回、シティは日本をはじめ11カ国で個業務部門から撤退すると発表した。日本のほかエジプト、チェコ、ハンガリー、コスタリカ、グアテマラ、ニカラグア、パナマ、ペルー、グアム、韓国の消費者金融部門が含まれる。売却予定の事業を2015年1−3月期に1部門の傘下に統合する予定であり、同年末までに売却を完了させる計画とも明らかにした。

さよなら、シティバンク銀行。
citibank
(出所:Bloomberg)

機関投資家部門は、純利益が前年同期比33%増の22億9100万ドル。4−6月期に示した18%減の25億4300万ドルから増収に転じた。収入は13.6%増の83億7100万ドル。4−6月期の減収から増収に転じた背景はトレーディング収入の増加が挙げられ6.7%増加し、4−6月期の15%減から好転した。株式が14%増の7億6300万ドルと好調だったほか、債券部門も5%増の29億8000万ドル。債券部門について、ジョン・ガースパッチ最高財務責任者(CFO)は為替と証券化商品が押し上げ要因と説明している。

投資銀行部門も32%増の12億4800万ドルとなり、手数料が90%増の3億1800万ドルと大きく寄与。株式引き受け業務が51%増の29億8000万ドルだったほか、債券引き受け業務も9%増の6億3200万ドルだった。

ローン残高は前年同期比3%増の6540億ドルだった。4−6月期の5850億ドルからも増加している。ただ企業向けが2%増の2770億ドルと、4−6月期に示した9%増の2830億ドル以下だったほか、個人向けも2%増の2億9990万ドルと4−6月期に示した7%増の3030億ドルをそれぞれ下回った。引き続き住宅ローン部門は弱く、住宅ローン組成額は前年同期比51%減。4−6月期の64%減から下げ幅を縮小しただけでなく、前期比では15%増加した。

シティ・ホールディングス(証券・個人資産運用・消費者金融・特別資産プール)の利益は、2億3800万ドルだった。MBSの和解金の影響など法務費用が響いた4−6月期の34億8000万ドルの損失、また前年同期の1億1500万ドルの赤字から黒字に転換している。収入は、2.6%増の15億8800万ドル。調整済み収入は30.1%増の16億4300万ドルだった。

純利益マージンは2.91%と、4−6月期の2.87%を超えた。中核的自己資本(コアTier1)比率は10.7%と、前期の10.6%および前年同期の10.5%から上昇。バーゼル3基準となる7%を上回っている。株主資本利益率(ROE)は6.5%と、4−6月期の0.2%および前年同期の6.4%から上昇した。7−9月期の費用は5.8%増で、法務費用が40%も大幅増加。シティは7月、MBSの不正販売をめぐり当局と70億ドルの和解金支払いで合意していた。再編に絡む費用も、3倍増に膨らんでいる。一方で、貸倒引当金の戻し入れは5億5200億ドルと前年同期の6億7500万ドルから縮小した。

シティグループは他に、コスト負担の増加を警告。ストレステストをめぐる費用拡大を理由に挙げた。決算とは別に、メキシコ部門バナメックスめぐる独自調査で、1500万ドル相当の不正が明らかになったとも発表した。

——以上の結果を踏まえ、シティグループは上昇。投資銀行部門、トレーディング部門の好転が奏功しています。さらに11カ国での消費者向け銀行部門の縮小も、株価押し上げに寄与したことでしょう。住宅ローン部門も一応は改善しており、ウェルズ・ファーゴと一線を画しました。

(カバー写真:Bloomberg)

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