Pending Home Sales Rose Slightly in September.
全米リアルター協会(NAR)が発表した米9月中古住宅販売成約件数指数は前月比0.3%上昇の105.0となり、市場予想の1.0%に届かなかった。サプライズの低下をみせた前月の1.0%から小幅な反発となる。前年比は1.0%の上昇となり、12ヵ月ぶりにプラスへ反転。ただし、市場予想の2.0%を下回った。
4大地域別では、2地域が上昇。前月の1地域から増加した。今回は住宅市場規模の最も大きい南部が1.4%の上昇と、前月の低下分をほぼ相殺。北東部も1.2%と、前月の2.1%の低下から上昇に転じている。一方で、中西部は1.2%低下し、少なくとも6ヵ月連続でマイナスを示した。西部は0.8%低下し、5ヵ月ぶりに落ち込んだ。
NARのローレンス・ヤン主席エコノミストは、今回の結果を受け「住宅在庫が前年比で6%増加し、年初に見られた価格の上昇を抑えている」と指摘。住宅ローン金利も、非常に低い水準にあり「より多くの潜在顧客を引きつけるだろう」と楽観的な見方を明らかにした。
なお中古住宅販売成約販売件数指数は、中古の一戸建ておよびコンドミニアムにおける契約が仮契約から最終契約にいたった件数を指数化したもので、中古住宅販売件数は引き渡し件数を示す。従って、成約件数の約80%が1-2カ月後に中古住宅販売件数として組み込まれる公算だ。
——以上、足元の住宅指標をみると米9月中古住宅販売件数は前月の減少を打ち消しつつ、米10月NAHB住宅市場指数は鈍化、米9月新築住宅販売件数は振るわず。住宅市場は米雇用統計や国内総生産(GDP)が堅調にも関わらず賃金が伸び悩むせいか、まだら模様が続きます。
(カバー写真:Reuters)
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