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米9月中古住宅販売件数、前月分の減少を完全に相殺

by • October 21, 2014 • Finance, Latest NewsComments Off1634

September Existing Home Sales Get Back On Track.

全米リアルター協会(NAR)が発表した米9月中古住宅販売件数は517万件となり、市場予想の510万件より強い結果となった。前月の505万件を2.4%上回り、年初来で最高に。過去5ヵ月間で4回目の増加を示す。前年比では8月と変わらず、1.7%の減少だった。

内訳をみると一戸建てが前月比2.0%増の456万件、複合住宅も5.2%増の61万件とそれぞれ増加に転じている。

4大地域別でみると、3地域が増加。前月の2地域を上回った。今回は西部が7.0%増の120万件、南部も5.0%増の212万件とそれぞれ反発。北東部は1.5%増の68万件と2ヵ月連続で増加している。中西部のみ、5.6%減と5ヵ月ぶりに減少し117万件を示した。

在庫件数は、前月比1.3%減の230万件と3ヵ月ぶりに減少した。販売件数が増加したため、在庫相当は前月まで4ヵ月連続で5.5ヵ月を経て、今回は5.3ヵ月へ短縮。ただ金融危機後で最も短期化した1月の4.3ヵ月から、遠のいた水準を保つ。中央価格は前年比で5.6%上昇の20.97万ドル。6ヵ月連続で20万ドルに乗せたが、前月比では4.0%下落し3ヵ月連続で前月比マイナスだった。売り出し平均期間は56日と前月の53日から延び、足元最短だった2013年6月の37日を上回った水準を保つ。

買い手の内訳は、以下の通り。

・差し押さえ物件 7%>前月は6%、前年同月は9%
・ショートセール(担保残債価額よりも安い価額で販売する住宅) 3%>前月は2%、前年同月は5%
・差し押さえとショートセールを合わせた不良債権物件 10%>前月は8%、前年同月は14%
・新規購入者 29%=前月と合わせ2ヵ月連続で29%、前年同月は28%
・現金での購入者 24%>前月は23%、前年同月は33%
・住居用ではなく投資向け 14%>前月は12%、前年同月は19%

NARのローレンス・ヤン米エコノミストは、「投資家の活動が前月に低下した水準を保ったとはいえ、低金利と住宅価格の上昇一服が健全な結果につながった」と評価。投資家の間隙を突いて「実需の買い手も市場に参入してきた」ものの、「在庫が低水準で限られた選択肢に直面している」とも付け加え、新規購入者のシェアが伸び悩む背景を説明している。

BNPパリバのローラ・ロスナー米エコノミストは、結果を受けて「7−9月期は前期比年率で22.5%増と4−6月期の24.9%増を下回ったとはいえ、大幅減少した1−3月期や2013年10−12月期から強い回復を示す」と好感していた。

—−以上、9月は米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に金利が上昇したものの不良債権物件を手掛かりに増加、8月の減少を完全に打ち消しています。10月には金利低下もあって新規購入が割合が上昇に転じ全体を支えるか、注目されます。

(カバー写真:AP)

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