September Trade Deficit Widens, Q3 Growth Now Tracking Much Less Than 3.5%
米9月貿易収支は430.32億ドルの赤字となり、市場予想の402億ドルより赤字幅を拡大させた。前月の399.1億ドル(401億ドルから修正)を7.6%上回り、5ヵ月ぶりに赤字を増加させている。欧州を中心とした景気減速に加えドル高がダメ押しとなって輸出が減少、赤字拡大につながった。
内訳をみると、輸出が前月比1.5%減と足元久々に減少し1953.86億ドルとなった。5ヵ月ぶりの低水準を示す。輸入は横ばいの2386.17億ドルだった。実質ベースのモノの赤字は507.59億ドルと、前月の482.21億ドルから5.3%増加した。なお2013年の貿易赤字は4715億ドルと2009年以来でもっとも改善しており、2014年も貿易赤字は縮小トレンドをたどる期待が大きい。
バークレイズのジェシー・ヒューウィッツ米エコノミストは、「実質ベースでの貿易赤字は年率で7521億ドルと、米商務省・経済分析局(BEA)が試算した7020億ドルを大幅に上回った」と指摘。その上で米7−9月期国内総生産(GDP)改定値は、米9月製造業受注の結果も踏まえ「速報値の3.5%増から3.0%に下方修正されるだろう」と予想した。BNPパリバも「2.8%増」へ、JPモルガンも「2.9%増」へそれぞれ引き下げた。
以下は、輸出および輸入の内訳と各国ごとの貿易収支動向。
輸出の内訳をみると、モノは前月比1.5%減と足元で久々に減少に転じた。
(増加項目)
・食品/飲料 12.1%増と4ヵ月ぶりに増加
(減少項目)
・産業材 4.6%減と増加トレンドに終止符
・消費財 4.0%減と前月の増加分を帳消し
・資本財 2.5%減と4ヵ月ぶりに減少
・自動車 0.8%減と2ヵ月連続で減少
・サービス 0.7%減と前月から減少に反転
輸入の内訳をみると、モノが0.1%減と3ヵ月ぶりに減少した。原油を除いた場合は0.4%増となり、前月の0.8%増から伸びを半減させた。
(増加項目)
・消費財 4.2%増と2ヵ月連続で増加
・食品・飲料 0.9%増と前月から増加に反転
(減少項目)
・産業財 2.0%減と2ヵ月連続で減少
・自動車 1.9%減と2ヵ月連続で減少
・資本財 1.8%減と過去4ヵ月で3回目の減少
国別での貿易赤字動向をみると、最も赤字が多い中国は前月比17.8%増の355.64億ドルで過去最高を塗り替えた。日本は12.9%増の53.40億ドル。欧州でも8.9%増の130.95億ドルとなった。主な原油輸出国への赤字は、そろって拡大。メキシコが9.1%増の48.33億ドル、カナダも60.6%増の39.47億ドル、石油輸出国(OPEC)も12.0%増の35.53億ドルを示した。
(カバ—写真:Port Strategy)
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