2015 Millionaires Stock Market Playbook : Staying Bull.
師走を迎え、新しい年に思いをめぐらせる頃。アメリカ人富裕層は、何を思うのか。
CNBCがスペクトラム・リサーチの協力を得て実施したミリオネア調査によると、アメリカのお金持ちは2015年の米経済は今年より明るくなると予想しています。投資資産だけで100万ドル（約1億2000万円）を超える富裕層のうち、2014年の成長率を上回るとする回答は51％。前回の42％を超えており、米連邦公開市場委員会（FOMC）の利上げが予想されるなかでも楽観的でした。
米株相場に対しても、いたってブルです。S&P500が「5−10％上昇する」との回答は48％。3月時点の54％から低下したとはいえ、「10−15％の上昇」を見込む回答の17％と合わせれば65％と、軽く半数を超えています。調査期間が11月と10月半ばの急落から反転し最高値サイクルに入った時期であり、アメリカ人口の8％に相当する対象者のセンチメントにポジティブな影響を与えたのでしょう。
スペクトラム・リサーチのディレクターであるトム・ウィン氏は、楽観的なスタンスの理由に 1）労働市場の改善、2）株価上昇、3）中間選挙を経た米連邦政策の不透明性後退——を挙げています。
2015年S&P500見通しのうち、「横ばい」は16％でした。弱気派は、若干ながら増えています。「5−10％の下落」を予想する割合は9％と、3月時点の7％を上回っていました。「10−15％の下落」も4％と、前回の2％から上昇しています。
米株への見方は、女性の方がより慎重な傾向も明らかになっています。女性のうち「横ばい」の回答は21％で、男性の13％と対照的です。
著名な写真家デビッド・ベイリー氏いわく「豊かになるには、寝てる間に金儲けしなくてはいけない」。2015年は富裕層から個人投資家まで、しっかり資産を増やせる年になるのか。ボラティリティの魔の手が株価の足を引っ張れば、寝る間も惜しんで銘柄選別を余儀なくされそうですが・・。
ミリオネアの間で最も支持率が高い2016年米大統領候補は、ヒラリー・クリントン前米国務長官。投資の神様バフェット氏が白羽の矢を当てたこともあって、31％で堂々のトップに立っています。共和党からは9％、無党派からは5％の支持を集めていました。今回のミリオネア調査対象者500名のうち民主党と共和党はそれぞれ半数ずつを占めるなか、2位は18％でジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事。ただし、共和党の支持率はわずか36％でしたから道は険しそうです。
（カバー写真：Sunhealthaz）
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