Biggest Holiday Sales Increase In 3 Years, Still Shy Of NRF’s Forecast.
米12月小売売上高は11ヵ月ぶり低水準に終わりましたが、ホリデー商戦自体は決して悪い数字ではありませんでした。
全米小売業協会(NRF)が発表したホリデー商戦の売上高は、前年同期比4%増の6161億ドル(約72兆7000億円)となりました。NRFの事前予想の4.1%に、あと一歩及ばず。とはいえ、5年ぶりに4%の大台に乗せています。そのうちオンラインを含む非店舗は6.8%増の1019億ドルで、全体の16.5%を占めました。12月の売上高(自動車、ガソリンスタンド、レストランを除く)は前月比0.9%減となり、米12月小売売上高と整合的です。季節調整前の前年比では4.6%増でした。
12月の売上高でみた内訳は、以下の通り。
▽家具・内装
前月比0.8%増、前年比8.1%増
▽健康・介護
前月比0.5%増、前年比8.2%増
▽オンラインを含む非店舗
前月比3.3%減、前年比7.7%増
▽建築材・庭園
前月比1.9%減、前年比7.3%増
▽一般小売・雑貨
前月比0.9%減、前年比0.9%増
▽服飾
前月比0.3%減、前年比4.4%増
▽スポーツ・趣味・音楽
前月比0.2%減、前年比7.2%増
NRFのマシュー・シェイ会長は、結果を受けて「小売業界と米経済にとって歓迎できるニュース」と評価しています。その上で「消費への悲観ムードを乗り越え、小売業の売上が増加トレンド過程に入ったとの見方をサポートする」と楽観的なコメントを寄せていました。ジャック・クラインハンツ主席エコノミストも「12月の売上高こそ失望的だったが、ホリデー商戦は2011年以来で最高だった。今後も労働市場の改善やガソリン価格の下落といった恩恵から所得が増加し、消費者は恩恵を受け続けると見込む」とポジティブな認識を示しています。
——米12月小売売上高と同じく、11月のスタートダッシュを経てホリデー商戦は12月に失速した様子を浮かび上がらせました。オンラインを含まないショッパートラックの調査だと、伸び率はNRFを超えています。ホリデー商戦売上高は4.6%増と、同社予想の3.8%増を上回り2005年以来の伸び率を遂げていました。ただ小売セクターのホリデー商戦結果をみるとカジュアル服飾小売こそ健闘したとはいえティファニーが期待外れに終わりギャップも振るわず、全体的にまちまち。約1000店舗の動向を網羅するショッパートラックの数字は、いいとこ取りだった気がしてやみません。
(出所:Massachusetts Office of Travel & Tourism/Flickr)
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