Chronicle Of Accommodative Monetary Policy Actions By The Fed Since QE1.
イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言で、10月27−28日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)での第1弾利上げ観測が高まっています。10月といえば、FOMC後の記者会見や経済・金利見通し公表を予定せず説明責任が果たしづらい会合。記者会見が導入された2011年4月以降、重要な政策変更が集中した時期は6月と9月でした。FOMC声明文だけに頼らなくても良い時期を選んでいたんですよね。仮に10月に第1弾の利上げに踏み切るならば、異例と言えるのではないでしょうか。ただかつて、FOMC声明文のみで政策変更を発表していただけに、選択肢としてはあり得ます。
以下、政策変更を開始・終了、および示唆したタイミングなどをまとめてみました。
▽QE1
開始発表 2008年11月
開始 2008年12月
出口戦略示唆 2009年7月 WSJ紙の論説にバーナンキ議長が寄稿
終了 2010年6月
▽QE2
開始示唆 2010年8月末のジャクソン・ホール講演
開始発表 2010年11月FOMC声明文にて(終了時期は2010年11月FOMC声明文に明記、翌日にワシントン・ポスト紙に寄稿)
出口政策を示唆 2011年4月FOMC議事録
終了 2011年6月
▽ツイスト・オペ
2011年8月 債務上限引き上げ交渉こう着でS&Pが米国を格下げ
開始発表 2011年9月FOMC声明文にて(2012年6月末までと明記)
延長発表 2012年6月FOMC声明文にて同年末までの延長を発表
▽QE3
7月議会証言、8月ジャクソン・ホール講演では「追加措置を講じる用意がある」を繰り返すも具体策には踏み込まず
米8月雇用統計は弱含み
開始発表 2012年9月 FOMC声明文にてオープンエンド型のQEを発表
テーパリング開始示唆 2013年5月のバーナンキ議長による議会証言、同年5月FOMC議事録でも明記しテーパー・タントラムのきかけに
テーパリング開始示唆 2013年6月FOMC議事録で10月の終了を提示
テーパリング開始発表 2013年12月FOMC声明文にて2014年1月から開始
終了発表 2014年10月声明文にて
(カバー写真:Charley/Flickr)
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