US Private Sector Adds Jobs At The Slowest Pace In 9 Months, Still It Keeps Above 20k Level.
米2月ADP全国雇用者数は前月比21.2万人増となり、市場予想の22万人増を下回った。前月の25.0万人増(21.3万人増から上方修正)にも届かず、2014年5月以来の低水準。ただ、20万人の大台を維持し2010年2月以来の増加トレンドも保つ。なおADP全国雇用者数は民間のみであり、政府を含まない。
ADP全国雇用者数、今回は9ヵ月ぶりの低水準。
内訳は、以下の通り。
▽企業規模別
中小企業 15.7万人増<前月は20.3人増、直近で最低
大企業 5.6万人増>前月は4.7万人増で3ヵ月ぶり低水準
▽業種別
サービス業 18.1万人増<前月は20.6万人増、直近で最低
(米2月ISM非製造業景況指数の雇用は56.4と、前月の51.6から改善)
・専門/ビジネス・サービス(派遣を含む) 3.4万人増<前月は4.9万人増、4ヵ月ぶり低水準
・金融 2.0万人増>前月は1.5万人増、直近で最高
・貿易・輸送・公益 3.1万人増<前月は5.0万人増、直近で最低
財生産業 3.1万人増<前月は4.5万人増、直近で最低
(米2月ISM製造業景況指数の雇用は前月の54.1から51.4へ減速し、2013年6月以来の低水準)
・製造業 0.3万人増<前月は1.5万人増、4ヵ月ぶり低水準
・建設 3.1万人増=前月は3.1万人増
ADPとともに統計を担当するムーディーズ・アナリティクスのマーク・ザンディ主席エコノミストは、結果を受けて「足元の水準と比較すると今回はやや見劣りするものの、20万人という大台を超え底堅さを示す」と指摘。現状の伸びが続けば、「2016年半ばにはフル雇用に到達する」見通しだという。雇用の裾野は広がりを維持する一方、前月に続き「原油安がエネルギー関連企業の雇用を押し下げている」とも付け加えた。
JPモルガンのダニエル・シルバー米エコノミストは、今回の結果を踏まえ「大寒波と積雪にも関わらず建設業が堅調であり、悪天候の影響は限定的」と振り返った。その上で「米2月雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)の予想を25.0万人増、民間就労者数の見通しを24.0万人増で維持する」と結んだ。ブルームバーグでの米2月雇用統計・NFP予想は、23.0万人増となる。
——米2月ADP全国雇用者数は9ヵ月ぶり低水準とはいえ大台を維持しており、大寒波と積雪にめげずしっかりしていました。ビジネス・ラウンドテーブルが発表した米1−3月期の最高経営責任者(CEO)サーベイでも、雇用は底堅さを示します。仮に米2月雇用統計・NFPが予想外に強さを示せば、3月17−18日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明文とともに公表される経済・金利見通しでFF金利予想に影響を与えると考えられ、9−10月まで利上げはないと踏んだ筋が米株相場で狼狽売りを仕掛けてくるシナリオに注意が必要です。
(カバー写真 : COD Newsroom/Flickr)
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