Producer Price Index Drops For 4th Straight Month, Strong Dollar Weighs.
米2月生産者物価指数(PPI)は前月比0.5%低下し、市場予想の0.3%の低下より下げ幅を広げた。現状の統計手法を採用した2009年11月以来で最低となった前月の0.8%に続き、4ヵ月連続で低下している。エネルギーが統計開始以来で最大の下げ幅を示した前月の10.3%の低下から横ばいに転じたものの、食品が1.6%低下し全体を押し下げた。食品は3ヵ月連続で低下しただけでなく、2013年4月以来で最大の落ち込みとなる。特に野菜が17.1%と激しく低下していた。食品に押し下げられ、モノは0.4%の低下となった。PPIは前年比で0.6%の低下となり、前月の±0%から悪化。現状の統計手法を導入して以来で最低を記録した。
コアPPIは 前月比0.5%の低下となり、市場予想の0.1%の上昇に反しマイナスへ沈んだ。前月の0.1%に続き、2ヵ月連続で低下。特にサービスが0.5%低下と2ヵ月連続で下振れしており、貿易が1.5%と3ヵ月ぶりに低下した。輸送・倉庫も1.5%と3ヵ月連続で低下したなかで最大の下げ幅を示す。中間財でも、加工品が0.6%の低下とダウントレンドを継続。非加工品も6.4%と3ヵ月連続で低下した。一方で1月に下押ししたヘルスケアは今回、上向きに反転した。エネルギーと食品を除くコアPPIは1.0%の上昇にとどまり、市場予想および前月の1.6%から一段と減速した。
PPIは前月比(上)、前年比(下)そろってドル高加速につれ低下。
(出所:BLS)
BNPパリバのブリックリン・ドワイヤー米エコノミストは、結果に対し「サービスのうち貿易と輸送・倉庫で大幅低下した敗因はドル高」と指摘。大寒波や積雪も打撃を与えたとしつつ、ドルが3月に一段高を遂げたためディスインフレ環境が長引くと考えられるため「Fedは17−18日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明文で慎重なトーンに傾く」と予想した。BNPパリバは、来週公表のFOMC声明文で「”忍耐強くなれる”との文言を維持する」と見込む。なお同社は、2013年9月に資産買い入れを縮小するとのコンセンサスに反し見送りを予想、見事的中させた実績がある。
——米2月輸入物価指数でも燃料以外は惨憺たる結果となった上に、米2月PPIもご覧のようにディスインフレを色濃く映し出しています。Fedが一時的なインフレ低下の要因と見なす原油安が一服した結果、ディスインフレ要因を説明する必要性も強まり、外堀は徐々に埋められてきました。
(カバー写真:Stephen Hilger/Bloomberg)
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