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米2月輸入物価と米1月企業在庫、米株の大幅反発に寄与

by • March 12, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off2086

Import Price Index And Business Inventories Help The Stock Market Rebound.

米2月小売売上高が3ヵ月連続で減少しただけでなく、米2月輸入物価指数と米1月企業在庫という援軍にも支えられ、米株は大幅反発を演じています。S&P500は、2月10日以来の上昇率を達成。ズバリ、弱い経済指標が起爆剤となりました。おかげでドル実効相場と低下するなどドル高が一服したほか、米金利も低下しているためです(NY時間の午後12時現在)。マーケット関係者の間では、ついに「17−18日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で本当に”(利上げに)忍耐強くなれる”は削除されるのか」と疑問を呈する声が聞かれており、経済指標の弱含みでFedがハト派寄りに振れる期待が高まりつつあります。

▽米2月輸入物価指数は予想以上の伸びも、燃料を除けばディスインフレ

米2月輸入物価指数は前月比0.4%上昇し、市場予想の0.2%から加速した。前月の3.1%の低下(2.8%の低下から下方修正)からプラスへ反転。低下トレンドに終止符を打っている。エネルギーが過去2ヵ月間に2桁の低下を示した後、原油買い戻しを背景に8.1%の上昇に転じ全体を押し上げた。もっとも、世界的なディスインフレ環境とドル高の余波は根強く、燃料を除いた輸入物価は0.3%の低下となり、6ヵ月連続でマイナスに落ち込んだ。 前年同月比では9.4%の低下と、市場予想の8.9%および前月の8.7%(8.0%から下方修正)より下げ幅を拡大させた。燃料を除く輸入物価も、1.2%の低下を示した。

▽米1月企業在庫、在庫相当は2009年後半以来の水準に

米1月企業在庫は前月比±0%となり、市場予想の0.1%増を下回った。前月に続き横ばいとなる。自動車が0.2%減と足を引っ張っており、自動車を除く小売在庫は0.1%増と前月の横ばいから反転していた。一方で企業売上高は2.0%減と沈み、4ヵ月連続で減少したなかで最大の落ち込みを示現。在庫が横ばいだったものの売上高が減少した結果、在庫相当は1.35ヵ月と前月の1.33ヵ月から延びた。2009年7月以来の高水準を記録している。米10−12月期国内総生産(GDP)改定値の下方修正は在庫投資が一因だったほか、米7−9月期GDP確報値で寄与したように在庫投資が成長のけん引役だっただけに、消費減速を背景に在庫が積み上がるのは時間の問題だったと言えよう。

(カバー写真:Seeking Alpha)

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