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20日の決算ラウンドアップ:IBM、ハリバートン、ハスブロ

by • April 20, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off3522

Earnings Roundup : IBM, Halliburton, Hasbro.

20日の米株相場は、17日の大幅安をほぼ打ち消す展開。中国の預金準備率引き下げというグッドニュースに反応し、ダウ平均とS&P500は18000、2100pの大台を回復して取引を終えました。ナスダックのみ、終値で5000pには届かず。出来高は、月曜とあって前週末を下回りました。やはり、決算を意識しているのでしょう。今週は21日にヤフー、22日にはフェイスブックやクアルコム、23日にはアマゾン、グーグル、マイクロソフトといったハイテク・ソーシャルメディア関連の決算を目白押しですからね。

本日発表された決算は、引け後のIBMを除き株価上昇を促しました。

▽IBM
テクノロジー大手が取引終了後に発表した1−3月(第1四半期)決算では、純利益が前年同期比2.1%減の23億2800万ドルだった。一時的項目や買収費用を除く調整済み1株当たり利益は2.91ドルと、市場予想の2.80ドルより強い。売上高は12.0%減の195 億9000万ドルと、市場予想の196億4000万ドルを下回った。為替変動と売却部門を除く場合は、横ばいにとどまる。

部門別の内訳は、以下の通り。
>グローバル・テクノロジー・サービシズ(クラウド、アウトソーシング関連)
10.9%減の78億8600万ドル、為替変動と売却部署を除く場合は1%減
>グローバル・ビジネス・サービシズ(コンサルティング、アプリ開発、保守管理サービス)
13.0%減の43億1800万ドル、為替変動と売却部署を除く場合は4%減
>ソフトウェア
8.2%減の51億9900万ドル、為替変動と売却部署を除く場合は2%減
>システム・ハードウェア 22.6%増の16億5900万ドル、為替変動と売却部署を除く場合は30%増

国別では、米国大陸が前年同期比2%増の93億ドルだった。一方で欧州・中東・アフリカは為替変動、売却部門を除いたベースで2%減の61億ドル、アジア太平洋も同2%減の41億ドルと、そろって減収に。 2015年見通しでは、特殊項目を除く1株当たり利益につき15.75—16.50ドルで据え置いた。時間外取引では売り買い交錯を経て、一時0.2%高となった。

1−3月期は米国と日本こそ好調だったものの、他は不振。
ibm
(出所:IBM)

カンファレンス・コールにて、マーティン・シュローダー最高財務責任者(CFO)は、「ドル高が売上が著しく売上に影響した」と指摘。同社の売上の約3分の2を海外が占めるだけに、特に響いたかたちだ。

▽ハリバートン
油田サービス大手が寄り前に発表した1−3月(第1四半期)決算では、純損益が6億4300万ドルだった。前年同期の6億2200万ドルから、赤字に反転している。人員削減費用と評価損を合わせて8億2300万ドル計上したためで、特殊項目を除く1株当たり利益は0.49ドルと、市場予想の0.37ドルより強い。売上高は4%減の70億5000万ドルながら、市場予想の69億6000万ドルを上回った。売上動向をみると米国と欧州が押し下げたものの中東、アジア、南米、アフリカが支えている。部門別では生産部門が4.0%減の42億4600万ドル、採掘・査定部門が4.3%減の28億400万ドルだった。

同社は原油安を背景に、過去2四半期において全従業員の10%に相当する9000人を削減した。今後も、人員削減を継続するという。2015年の設備投資は15%削減させ、28億ドルとする見通しだ。なお同社は2014年11月、競合ベーカー・ヒューズを35億ドルで買収する計画を発表した。 決算発表を受け、2.1%高で取引を終えている。

デーブ・レザー最高経営責任者(CEO)は、決算資料にて「世界のリグ稼働数の減少率が19%に対し売上高の4%減と小幅にとどまり、商品価格の下落という困難な場面でにおいてもセクターをけん引するパフォーマンスを遂げた」と評価。再編を通じ、「足元の影響を軽減させるよう手段を講じていく」とまとめた。

▽ハスブロ
玩具メーカー大手が寄り前に発表した1−3月(第1四半期)決算では、純利益が前年同期比16.9%増の2670万ドルだった。1株当たり利益は0.21ドルと、市場予想の0.08ドルより強い。売上高は5%増の7億1350万ドルで、市場予想の6億6000万ドルを上回った。ただし、ドル高による為替差損が6600万ドルに及んだという。

売上の項目別では、男児用が10%増の2億7260万ドルとなり、“トランスフォーマーズ”や“スパイダーマン”などマーベル関連の売れ行きが全体を支えた。幼児向けも22%増と全体に寄与。ゲームも好調だった半面、女児向けは16%減でぬいぐるみ“ファービー”やキッチン関連ままごとセットの“イージー・ベイク・プロダクツ”が不振に終わった。決算発表を受け、株価は12.6%も急伸した。

——IBMはドル高に泣いた一方、ハスブロはドル高の打撃を翻し2桁増益は立派です。ハリバートンはシュルンベルジェと同じく、市場予想を上回る結果となりました。原油先物が持ち直すなかで、業績改善を実現できるのか目が離せません。

(カバー写真:Bloomberg)

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