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ボルティモアで警察への抗議活動激化、デモ隊と警官隊が衝突

by • April 27, 2015 • Latest News, NY TipsComments Off1906

Baltimore Burning : Protesters Clash With Police After Funeral For Freddie Gray.

メリーランド州ボルティモア市で再び、警察への抗議活動が激化しています。数百人のデモ隊と警官隊が衝突し、CNNによると少なくとも7人の市警が重傷を負う事態に発展しました。逮捕者は、約24名に及びます。メリーランド州のラリー・ホーガン知事(共和党)は、事態を重く見て非常事態宣言を発動。ボルティモア・オリオールズVSシカゴ・ホワイトソックスの試合は、延期を余儀なくされました。

この日は、黒人青年フレディ・グレイ氏(25歳)の葬儀を迎えていたのです。グレイ氏は12日、犯罪多発エリアで警官から逃走を図ったところ警官の体当たりに遭い、あえなく逮捕。1週間後の19日には帰らぬ人となってしまい、死因は首の骨を折ったことに加え脊髄で確認された複数の損傷が挙げられています。グレイ氏は逮捕された当時ポケットナイフを所持していたようですが、これが逮捕の決め手となったかは不明。デイリー・ニュース紙の質問に応じた警察組合のマイケル・デイビー弁護士いわく「犯罪区域で誰かが警官から逃走した場合、警察は追走する法的義務がある」とか。ただし「この場合は逮捕する根拠は与えられていない」ため、越権行為があった可能性は否定できそうにありません。

思い起こせば2014年にミズーリ州ファーガソンでマイケル・ブラウン氏が警官に射殺され、NY市でもエリック・ガーナー氏が市警に逮捕される最中に窒息死するなど、警官の横暴による黒人青年の死亡が相次ぎました。全米で”黒人の命も大切(Black Lives Matter)”なるデモ活動が波及し、警官への怒りが高まっていたところにこの事件ですから、火に油を注ぐかたちとなったといっても過言ではなく。しかもボルティモア市は、人種差別が色濃く残る街でもあります。つい最近、同市を旅行したアジア系アメリカ人が「東洋人(oriental、日本語のオリエンタルと違い差別的な表現となる。アジア人=Asianが適切)」と罵られ、怒り心頭の面持ちで返って来たことも。黒人をはじめ人種差別の根深さは、ニューヨーカーには想像できません。

1950〜60年代にタイムトリップしたかのような景色に、愕然。
the baltimore sun
(出所:The Baltimore Sun

マハトマ・ガンジー師の「非暴力・不服従」に共鳴したキング牧師と思想的に対極をなす公民権運動家、マルコムXはかつてこう言いました。「自由を得るために何でもやるという姿勢を、敵に分からせろ。そうして、自由が手に入る。それこそ、唯一の方法だ(You get your freedom by letting your enemy know that you’ll do anything to get it. Then you’ll get it. It’s the only way you’ll get it.)」——ボルティモアの怒りに震えた市民は、彼の言葉を思い出したのでしょうか。

2人の黒人青年が非業の死を遂げてから、昨年末にはNY市警の2人がパトロール中に暴漢に射殺され、再び黒人青年が逮捕後に命を落としてしまいました。マルコムXの死から、今年でちょうど50年。暴力という負の連鎖が断ち切られ、人種の壁が取り払われるまで依然道のりは遠いようです。

(カバー写真:NBC News)

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