Earnings Roundup : Twitter, Gopro, Kraft Foods.
28日引け後の決算をおさらいしましょう。ツイッターは事前に決算内容が洩れたせいで場中に18%も急落したように、惨憺たる結果に終わりました。ゴープロの勢いは止まらず、時間外で株価も急伸。クラフト・フーズは売上が予想以下にとどまり、下落しました。
▽ツイッター
簡易メッセージ投稿サイトが発表した1−3月(第1四半期)決算では、純損失が前年同期比22.7%増の1億6240万ドルだった。負担・費用が53.4%増の5億8260万ドルに膨らんだため、赤字が拡大している。特別項目を除く1株当たり利益は0.07ドルで、市場予想の0. 04ドルより強い。売上高は74.1%増の4億3600 万ドルとなり、市場予想の4億5680万ドルを下回った。海外での売上シェアが34%に達するなか、ドル高が響いたかたちだ。
収入の内訳は、以下の通りで%は前年比。
・広告 72%増の3億8800万ドル(前年比での為替変動を除けば80%増)、携帯端末向けのシェアは89%>2014年同期は88%
・データライセンス/その他 95%増の4800万ドル
・海外収入は109%増の1億4700万ドル、前期と変わらず売上全体の34%に及ぶ
月ベースのアクティブ・ユーザー数は18%増(1400万人増)の3億300万人となり、市場予想と一致。2014年10−12月期をはじめ、同年7−9月期の23%増、ワールドカップの恩恵を受けた同年4−6月期の24%増から鈍化トレンドをたどった。携帯利用者数は、全体の約8割を占めるという。タイムライン閲覧数は、今期から発表を取り止めた。アンソニー・ノト最高財務責任者(CFO)は2014年11月時点から、利用度を測る上で適切ではないとの見解を示していた。
2015年は、収入につき21億7000万〜22億7000万ドルを見込み、従来の23億〜23億5000万ドルから引き下げた。市場予想の23.7億ドルも大幅に下回った。4−6月期の売上高は4億7000万〜4億8500万ドルとし、こちらもアナリスト予想平均の5億3800万ドルに大きく水を開けられている。
カンファレンス・コールにて、ディック・コストロ最高経営責任者(CEO)は「現時点で、4−6月期における月ベースのアクティブ・ユーザー数の見通しは不明瞭」と発言。アナリストの間でアクティブ・ユーザーは前期比1300万〜1700万人の増加ペースが見込まれるなか、予想以下に落ち込むリスクを点灯させた。
株価は決算内容のリークを背景に場中に18.2%も急落した反動から時間外取引で一時1.7%上昇した後、カンファレンス・コールを受けて2%超まで落ち込んだ。
▽ゴープロ
ウェラブル・カメラ製造大手が発表した1−3月(第1四半期)決算では、純利益が前年同期比50.9%増の1680万ドルだった。ストック・オプションや減価償却費用を除く1株当たり利益は0.24ドルと、市場予想の0.17ドルより強い。営業利益は34.5%増の2230万ドル。売上高は54.1%増の3億6310万ドルと、市場予想の3億4090万ドルを上回った。創業以来2番目に高い売上を叩き出し、特に欧州とアジア太平洋での売上が66%も急増し全体を支えたという。粗利益率は45.1%と、前年同期の40.9%から上昇。調整済み粗利益率も45.2%と、前年同期の41.1%を超えた。
ゴープロ・アプリのダウンロード数は260万件となり、アプリのサービス開始以来で1600万件に及んだ。ゲーム端末機”Xボックス”のプラットフォームでのダウンロード数は100万件を超え、平均で25分となる。ユーチューブを通じた”ゴープロ・チャンネル”公開数は93%増、閲覧数は46%増だった。
決算に合わせ、同社はフランスの仮想現実ソフトウェア会社Kolorを買収したと発表。買収額は明らかにしなかったものの、Kolorの従業員を受け入れる方針を表明した。
バーチャル・リアリティを体現するカメラが登場?
(出所:Gizmodo)
カンファレンス・コールでは、中国での展開に言及。売上は「力強く」、同国でのソーシャルネットワークなど地元のツールを駆使し、事業を拡大中と明かした。また4−6月期の売上高を3億8000万〜4億ドルと掲げ、市場予想の3億3370万ドルを大幅に上回った。粗利益率は42〜45%とし、一段の上昇を見込む。時間外取引では決算発表早々、買収に反応したほか利益率の低い海外での売上がけん引した点を嫌気し一時2.8%も急落。もっともカンファレンス・コールの内容を好感し、一時9%もの大幅高を遂げた。
▽クラフト・フーズ
食品大手が発表した1−3月(第1四半期)決算では、純利益が前年同期比16%減の4億2900万ドルだった。年金費用などを除く調整済み1株当たり利益は0.86ドルと、市場予想の0.81ドルより強い。売上高は0.2%減の43億5000万ドルで、市場予想の44億3000万ドルを下回った。為替変動を除く売上高は1.1%増で、値上げ加えイースター効果で1.0%押し上げられたという。数量ベースでは、横ばいにとどまる。時間外取引では、予想以下の売上を嫌気したほかイースター効果のはく落を警戒し一時1.0%下落した。
売上の主な部門別動向は以下の通りで、%は前年比。
・チーズ 1.3%増の10億2000万ドル、値上げやイースター効果のほか”フィラデルフィア”ブランド刷新が奏功
・冷凍食品 2.1%増の8億3300万ドル、値上げとイースター効果が寄与
・飲料部門 4.2%増の7億200万ドル、マクドナルドとの提携で生まれた”マックカフェ”に支えられた
・デザート 2.0%減の4億8800万ドル、需要鈍化が背景
・スナック/ナッツ 2.0%減の4億9300万ドル、値下げにより数量増加を相殺
(カバー写真:Eric Risberg/AP)
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