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米4月製造業受注は減少トレンドへ回帰、コア資本財も下方修正

by • June 2, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off2170

Factory Orders In April Back To Negative Trend.

米4月製造業受注は前月比0.4%減と、市場予想の0.1%減より下げ幅を広げた。2014年7月以来の高水準を遂げた前月の2.2%増(2.1%増から上方修正)から減少に転じている。8ヵ月ぶりに増加した3月から、再びマイナス基調へ戻した。耐久財が1.0%減(米4月耐久財受注から下方修正)と押し下げており、非耐久財の0.2%増を相殺。耐久財受注で明らかになったように民間航空機が3.6%減と減少したためで、輸送機器を除く場合は2ヵ月連続で±0%となる。防衛財も11.3%減となり、全体の重しになった。

コア資本財(民間航空機を除く非防衛財)は0.3%減と、耐久財受注の1.0%増から下方修正。前月の1.6%増からも減少に転じた。国内総生産(GDP)に反映されるコア資本財の出荷も0.5%増で、速報値の0.8%増から引き下げられている。もっとも、2ヵ月連続で増加した。

在庫は0.1%増となり、前月の0.1%減を打ち消し過去6ヵ月間で3回目の増加となる。耐久財が0.1%増だったものの、非耐久財の0.1%減と足を引っ張った。

JPモルガンのダニエル・シルバー米エコノミストは、米4月耐久財からコア資本財の新規受注および出荷が下方修正された結果を踏まえ「当方の米4−6月期国内総生産(GDP)予想2.0%増にダウンサイド・リスクを残す」と振り返った。ただし、在庫投資がGDPの下支えになるとも予想。米1−3月期GDP確報値の予想は0.6%減とし、改定値からの小幅な上方修正を見込む。

注目のアトランタ連銀のGDP予想は、1日時点で0.8%増で据え置きでした。
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(出所:Federal Reserve Bank Of Atlanta)

——米4−6月期GDP、エコノミスト予想平均は徐々に下振れしてアトランタ連銀とのかい離が縮小しています。5月以前の3%超から、足元では2.5%近くまで縮小。3日には注目の米4月貿易収支が発表されますが、スプレッドはさらに狭まるのでしょうか。

(カバー写真:Stephen Mally/ The New York Times)

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