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米新規失業保険申請件と米5月輸入物価、利上げ開始を追認

by • June 11, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off2029

Jobless Claims And Import Price Index Confirm Lift-Off Is Coming.

米新規失業保険申請件数は、6月6日週に27.9万件と市場予想の27.5万件を上回った。前週の27.7万件(27.6万件から修正)を超え、2000年4月以来の数値に近づいた5月15日週の26.4万件(26.5万件から修正)がやや遠のいた。米労働省は今回、特殊要因を挙げていない。4週平均も27万8750件となり、前週の27万5000件から増加。2000年4月以来の低水準を記録した5月15日週の26万6500件(修正値)を上回る水準を保つ。なお、米5月チャレンジャー人員削減予定数は改善していた。

米新規失業保険申請件数、4週平均は15年ぶり低水準から緩やかに増加。

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(出所:DOL)

5月30日週までの継続受給者数は、226.5万人。2000年11月以来の低水準を迎えた前週の220.4万人(修正値)を上回った。被保険者に占める失業者の割合は1.7%と、1971年以来の最低に並ぶ1.6%から上昇。州別での新規失業保険申請動向をみると、増加が目立つ州はテネシー州で1006人増、プエルトリコも686人増、ニューメキシコ州は416人増、アラバマ州は359人増と西部や南部が並んだ。減少した州はIT関連企業が採用を進めるカリフォルニア州で7891人減、前週に増加が目立ったカンザス州で2075人減、ニュージャージー州で1531人減、フロリダ州で1232人減だった。

BNPパリバのデレク・リンゼー米エコノミストは、結果を受けて「小幅の増加にとどまり、労働市場が徐々にひっ迫していく公算」とまとめた。

▽米5月輸入物価指数、2014年6月の上昇に反転

米5月輸入物価指数は前月比1.3%上昇し、市場予想の0.9%を上回った。前月の0.3%の低下を完全に打ち消し、2014年6月以来のプラス圏を回復。2014年前年比は9.6%の低下と、2009年9月以来で最大の落ち込みを見せた3月の10.9%、4月の10.7%から下げ幅を縮めた。

前月比での内訳をみると、エネルギーが12.7%も急伸し3ヵ月連続でプラスに。石油を除いた場合は±0%で、8ヵ月連続の低下に歯止めを掛けた。産業財もドル高緩和を背景に5.2%上昇し、2ヵ月連続で伸びている。食品・飲料は0.3%上昇し、3ヵ月ぶりにプラス圏を示した。一方で資本財は0.2%低下し、6ヵ月連続でマイナス圏を迎えている。自動車・部品は0.1%低下し、前月の横ばいからマイナス基調に反転。消費財は±0%となり、2ヵ月で低下を止めた。

バークレイズのロブ・マーティン米エコノミストは、結果を受けて「7−9月期にかけドル高の効果がはく落するとの見方と整合的」と指摘。インフレ目標値が中期的に「2%」ヘ向かう道筋にあるとの考えを示した。

——米新規失業保険申請件数と米5月輸入物価指数は、そろって9月利上げ観測をサポートする内容でした。来週16〜17日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で公表される経済・金利見通しにて、7−9月期以降の回復に自信を示すのでしょうか?

(カバー写真:robert terrell/Flcikr)

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