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米株はギリシャ国民投票否決で小幅安、原油相場は調整入り

by • July 6, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off1990

Oil Futures Sink Into Correction Territory While U.S. Stocks Mildly Lower.

ギリシャ国民投票が否決された翌日の米株相場、持ちこたえました。

ダウ平均  17683.58 -46.53 -0.26%
S&P500  2068.76 -8.02 -0.39%
ナスダック 4991.94 -17.27 -0.34%

寄り付き早々こそリスク・オフの展開を迎え、ダウ平均は6月30日につけた安値を下回り一時165.75ドル安の17564.36ドルと2月4日以来の水準へ下落。もっとも、バルファキス財務相辞任の報道で国際債権団との交渉が円滑に進む期待が浮上したほか、米6月ISM非製造業景況指数などが雇用鈍化の可能性を示唆したため9月利上げ観測が後退、NY時間正午前にはプラス圏へ接近しました。欧州中央銀行(ECB)が理事会でギリシャ向け緊急流動性支援(ELA)の上限維持、ヘアカット(担保に適用される割引率)を引き上げたことが伝わると、再び売りに押される場面も。ただ7日に開催されるユーロ圏首脳会議での動向を見守ろうとする向きもあり、200日移動平均線近くまで戻して引けています。

S&P500も歩調を合わせ、200日移動平均線を手前に押し目買い圧力を確認しました。ナスダックも、100日移動平均線近くまで戻して終了。そろって、テクニカル的な節目まで切り返しています。

S&P500は200日移動平均線のほか、52週移動平均線を約3年にわたり終値ベースで明確に割り込んでおらず、サポートとして引き続き意識されます。

200日移動平均線は2055p、52週移動平均線(画像)は2043p付近を走る。
sp
(出所:Stockcharts)

米株より、本日はむしろ原油先物の急落が著しい。WTI原油先物はギリシャ国民投票を受けたユーロ安・ドル高進行懸念に加えイラン核開発協議での妥結も意識され、52.53ドル(4.40ドル安、7.7%安)で引け。7月1日の直近高値から11.5%落ち込み、調整入りを迎えています。独DAXが1.5%安、仏CACが0.8%安だったことを踏まえると、その激しさは一目瞭然。ちなみに5月末時点で早いうちから調整入りしていたダウ輸送株指数は8078.53p(43.97p安、0.54%安)で取引を終え、直近高値の下落幅は13.3%へ広げました。この2つが弱気相場入りするような事態になれば、米株の景色も変わってくるのでしょうか。

(カバー写真:Scott Beale/Flickr)

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