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米6月新築住宅販売件数は失速、マークイット製造業PMIは小反発

by • July 24, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off1760

New Home Sales Lose Momentum In June.

米6月新築住宅販売件数は48.2万件となり、市場予想の55.0万件から遠ざかった。2008年2月以来の高水準だった速報値の54.6万件から51.7万件へ下方修正された5月分を6.8%も下回る。7ヵ月ぶりの水準へ失速した。3ヵ月平均は52.5万件で前月の52.4万件から小幅増加し、2014年10−12月期平均の47.1万件および同年7−9月期の43.4万件を大幅に上回る水準を維持した。

4大地域別では、1地域のみ増加。5月までは2ヵ月連続で2地域にて増加していた。今回は北東部のみ28%増の3.2万件となっており、他は軒並み減少。西部が27.8%減の11.2万件だったほか、中西部は11.2%減の5.6万件、最も市場規模の大きい南部も4.1%減の31.2万件とそれぞれ減少に転じた。

6月は金利と価格上昇が打撃となり、7ヵ月ぶり低水準。
new home
(出所:Census, My Big Apple NY)

中央価格は、前年同月比0.4%下落の28万1800万ドル。前月比でも0.4%下落し、2ヵ月連続で下落している。在庫件数は前月比3.4%増の21.5万件。販売の伸びが在庫を上回ったため在庫は5.4ヵ月と前月の4.8ヵ月相当から延び、こちらも7ヵ月ぶりの水準を示した。

バークレイズのブレリナ・ウルシ米エコノミストは、結果を受け「6月分と5月分の下方修正を踏まえれば、仲介料やはじめ住宅投資が従来予想を下回る公算」と指摘。もっとも、国内総生産(GDP)に占めるGDPの割合が低く「米4−6月期GDP予想を3.2%増で据え置く」と結んだ。

▽米7月マークイット製造業PMI、2013年10月以来の低水準から小反発

米7月マークイット製造業PMI・速報値値は53.8となり、市場予想の53.7を上回った。2013年10月以来の水準へ落ち込んだ6月の53.6も超えつつ、5月の54.0には至っていない。内訳をみると新規受注が前月の54.7から55.0、出荷も前月の53.9から55.4となり3月以来初めてそろって前月比で上向いた。一方で前月に55.5で2014年11月以来の高水準だった雇用は、53.7へ鈍化した。

マークイットのクリス・ウィリアムソン主席エコノミストは、結果を受け「今回の小幅上昇は、数ヵ月先に景気減速が懸念すると矛盾する」と指摘。下半期入りに「新規受注と生産でわずかな上向きを報告したものの、全体的な拡大基調は政府閉鎖に追い込まれた2013年秋からみて2番目に低い」と慎重な見解を寄せる。新規輸出受注が5ヵ月ぶりに上昇したとはいえ「ドル高や需要低下を背景に弱い反発にとどまり、輸出動向や慎重な世界経済の見通しが背景にある」との付け加えることも忘れない。雇用にも鈍化がみられ、仕入れ価格の低下もあり「Fedはインフレを懸念する必要はない」とまとめた。

——住宅着工件数のうち一戸建ての75%が販売向けと踏まえれば6月の数字米7月NAHB住宅市場指数もあって在庫が増える可能性を示唆します。価格が鈍化する意味では、潜在顧客には願ってもないチャンスが訪れるかもしれません。ただ、足元でMBA住宅ローン申請件数指数は伸び悩みむ状況。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙が指摘したように金利と価格上昇の負担が需要を削ぐリスクも拭えず、景気拡大期にあるとはいえ住宅市場は金利動向に振れやすい脆弱な状態と言えるでしょう。

(カバー写真:KB Homes

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