Builder Confidence Hits Highest Level Since 2005 Again.
米8月NAHB住宅市場指数は61となり、市場予想と一致した。前月の60を上回り、2005年11月以来の最高を記録している。
内訳をみると、一戸建て現況指数が66となり、前月の65から上昇。景気回復サイクルで最高を遂げている。一戸建て見通し指数は、前月と変わらず70。少なくとも2005年10−12月期以来の水準へ加速した。見込み客指数は45と、前月の43を超え年初来で最高をたどる。
見込み客指数を除き、それぞれ景気回復サイクルのレンジをブレーク。
(出所:NAHBのデータを元にMy Big Apple NYが作成)
4大地域別での住宅市場指数は、北東部を除いて全て上昇。前月と変わらず3地域だった。今回は北東部のみ43と前月の49を下回っている。その他、中西部は59と前月の58を超え3ヵ月連続で上向き、前月に低下を示した南部も63と前月から1ポイント上昇。西部は65と5ヵ月連続で前月を上回り、足元で最高を更新した。
発表元である全米ホームビルダー協会(NAHB)のトム・ウッズ会長は、結果を受け「3ヵ月連続で60台前半を維持し、一戸建て住宅市場は緩やかながら着実な進展を遂げた」と評価。ただし「住宅建設業者からは、労働資源や土地不足が聞かれている」とも付け加えた。デビッド・クロウ主席エコノミストは「一戸建て市場が今年いっぱい、徐々に強まりをみせるとの予想と整合的」と振り返る。雇用と経済成長は控え目なペースながら年末にかけ市場を前進させるだろう」と予想した。
——米8月NAHB住宅市場指数は、調子の良い数字が並びました。半面、不動産情報会社ジローが明らかにした調査では、住宅市場の改善ペースに疑問を抱かせる結果が浮かび上がっています。
アメリカ人が初めてのマイホームを購入するまでに要する期間は、6年でした。1970年代の2.6年から大幅に延びています。米4−6月期の住宅保有率は63.4%と1967年以来の水準に沈みましたが、購入先送りが一因と考えられます。購入額の中央値は14万238ドル(約1740万円)で、所得の2.6倍に相当。1970年代の1.7倍を軽く超えていきました。
初めてのマイホーム購入者、年齢中央値は33歳ですからミレニアル世代の上限ですね。ジローのスベンジャ・ガデル主席エコノミストは、結果を受け「ミレニアル層は住宅購入に意欲を示すものの、決定を遅らせている」とコメント。子供が出来た時こそ、住宅購入を検討するタイミングと指摘しつつ「高騰する家賃のおかげで、住宅ローン申請に適格な頭金を用意できずにいる」とまとめています。
頭金の調達先は、以下の通り。貯金に占める割合が上昇の一途をたどります。
(出所:FRB)
友人・親に頼る世帯が減少した理由は、金融危機を経て親の家計が傷んだ証とも考えられます。住宅市場で外国人の存在感が強まったのも、資金力の違いが際立たせたことでしょう。
(カバー写真:Lee Haywood/Flickr)
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