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Q4入り、遂に製造業センチメントが改善

by • October 26, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off1572

Manufacturing Sentiment Welcomes Positive Start Of The Fourth Quarter.

米10月マークイット製造業PMI・速報値は、54.0だった。市場予想及び前月の53.0から上昇し、2013年10月以来の低水準近くから改善。5ヵ月ぶりの水準を回復した。内訳をみると、生産(55.4、前月は54.5)、新規受注(55.5、前月は54.7)がそろって7ヵ月ぶりの高水準だったほか、新規輸出受注(51.6、前月は50.6)も8ヵ月ぶりの水準を取り戻した。雇用も2014年6月以来の水準へ減速した前月の50.8から、52.9へ上昇。仕入れ価格のみ、引き続き低調だった。

10月分速報値は、5ヵ月ぶりの高水準。

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(出所:Markit)

マークイットのクリス・ウィリアムソン主席エコノミストは結果を受け「10-12月の期初に、製造業活動の強含みを示す兆候を表した」と指摘した。7-9月期から回復する見通しとした上で10-12月期の成長率を「2.2%増」と予想。項目別でも「生産が7ヵ月ぶり高水準でリセッション以降の平均値に並び、新規受注の内外環境の改善を受け上昇し、雇用も持続的な増加に向け確信を深めつつある」と評価する。ただし、引き続き「ドル高やエネルギー関連の減速でビジネスと雇用の楽観を削ぐ場合もある」と付け加えた。

▽米10月カンザスシティ連銀製造業景況指数、9ヵ月ぶりの分岐点回復迫る

米10月カンザスシティ連銀製造業景況指数はマイナス1となり、市場予想のマイナス9を格段に上回った。前月のマイナス8からも下げ幅を大きく縮小。9ヵ月ぶりの分岐点回復が迫った。項目別動向は、以下の通り。

・新規受注 マイナス7、7ヵ月ぶりに分岐点を回復>前月はマイナス8
・出荷 マイナス2、7ヵ月ぶりの分岐点回復に接近>前月はマイナス4
・輸出 マイナス10、10ヵ月連続で分岐点割れ<前月はマイナス3
・在庫(最終財) マイナス7、6ヵ月連続で分岐点割れ<前月はマイナス3

・雇用 マイナス3、9ヵ月連続で分岐点割れ>前月はマイナス7
・平均労働時間 マイナス5、8ヵ月連続で分岐点割れ>前月はマイナス12
・仕入れ価格 0、3ヵ月ぶりに分岐点回復>前月はマイナス7

見通し指数はマイナス1となり、前月のマイナス12から大幅に下げ幅を取り戻した。8月のゼロへ接近している。内訳では生産、新規受注、新規輸出受注が分岐点を回復した。仕入れ価格も上げ幅を拡大。一方で、設備投資はマイナス幅を広げた。

――製造業景況指数は、それぞれ改善のムードを盛り上げる内容でした。世界景気減速への懸念を払拭させた背景には、9月米連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げ見送りとともに年内利上げ観測が後退したことが挙げられるでしょう。中国人民銀行の追加利下げと欧州中央銀行(ECB)の追加緩和期待から需要が回復すれば、製造業センチメントの改善を促しそうです。

(カバー写真:Wired Photostream/Flickr)

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