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ダラス連銀は予想以下、11月の製造業景況指数の勝敗表は?

by • December 1, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off1733

Let’s Look Back Manufacturing Sentiment From Federal Reserves.

米11月ダラス連銀製造業景況指数はマイナス4.9 となり、市場予想のマイナス10より改善が進んだ。前月のマイナス12.7からも下げ幅を大きく縮小。テキサス州など石油生産地を含むダラス連銀の製造業マインドは、11ヵ月ぶりの分岐点乗せを視野に入れている。項目別では、生産が伸びを広げたほか設備投資が分岐点を回復し、新規受注が下げ幅を狭めている。内訳は、以下の通り。

生産 5.2、3ヵ月連続で分岐点に乗せ年初来で最高>前月は4.8、
新規受注 マイナス1.6、4ヵ月ぶりの分岐点が接近>前月はマイナス7.6、
出荷 4.2、3ヵ月連続で分岐乗せ<前月は6.4、年初来で最高

稼働率 5.9、3ヵ月連続で分岐点乗せ<前月は8.6、年初来で最高
設備投資 2.1、3ヵ月ぶりに分岐点を回復>前月はマイナス0.4
在庫 マイナス3.4、4ヵ月連続で分岐点割れ<前月はマイナス0.6

雇用 11.6、2ヵ月連続で分岐点乗せ>前月は0.3
賃金 16.0、分岐点乗せを維持<前月は17.9、
平均労働時間 9.9、3ヵ月ぶりに分岐点乗せ>前月はマイナス1.7、

仕入れ価格 マイナス5.1、4ヵ月連続で分岐点割れ<前月はマイナス1.2
販売価格 マイナス12.1、12ヵ月連続で分岐点割れ>前月はマイナス9.5

6ヵ月見通しは7.3となり、前月の4.1を上回った。7ヵ月連続で分岐点に乗せ、4ヵ月ぶりの水準を回復している。項目別では稼働率をはじめ新規受注、雇用賃金、受注伸び率、仕入れ価格、販売価格が上昇。一方で設備投資、在庫、平均労働時間などが前月から低下した。

——ダラス連銀が出揃ったところで、各連銀が発表した製造業景況指数をおさらいしていきましょう。

・NY連銀製造業景況指数
マイナス10.74<市場予想はマイナス6.5

・フィラデルフィア連銀製造業景況指数
1.9>市場予想はマイナス0.5

・カンザスシティ連銀製造業景況指数
マイナス1>市場予想はゼロ

・リッチモンド連銀製造業景況指数
マイナス3<市場予想は1

現状では、NY連銀とリッチモンド連銀以外は明確に上向きサインを点灯。
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(出所:Bloombergより、My Big Apple)

その他の製造業景況指数では、米11月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)が48.7となり、前月の56.2から急低下していました。9月の水準に並んでいます。年初来で6回目の分岐点割れを迎えました。こうしてみると製造業活動に改善の兆しが現れている点は心強いものの、方向性が見出しづらい状況が続いています。

ところ変わって中国国家統計局と中国物流購買連合会が12月1日発表した同国11月製造業購買担当者指数(PMI)は49.6と、2012年8月以来の水準へ沈んでいました。追加緩和というカンフル剤を経済立て直しの一助としながら、目に見える効力はまだ発揮されていそうにありません。

(カバー写真:darkday/Flickr)

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