Dow Tumbles 400 Amid China Rout.
今年も、やっぱり株安でスタートですね。思い起こせば2014年はFedのテーパリング開始にあたりアルゼンチン・ペソ、トルコ・リラなどエマージング通貨安が席巻、2015年は5営業日続落で幕開けしたものです。当時は原油安が引き金となったほか、中国株安が話題になっていましたよね。ギリシャの総選挙を控え欧州中央銀行(ECB)のマリオもといドラギ総裁が量的緩和(QE)のバズーカ砲を打ち放ったためリスク・オンが再燃しましたが、今年は助け舟に恵まれるのでしょうか。
2016年は、年始早々にCSI300指数が7%安を迎えたためこの日から導入したサーキット・ブレーカーが発動。中国12月財新/マークイット製造業PMIが48.2と10ヵ月連続で分岐点の50以下だったほか、中国国家統計局が1日に発表した同製造業PMIが49.7と5ヵ月連続で分岐点に届かず、大引けまで取引停止に見舞われてしまったといいます。また大株主の保有株売却禁止措置が週末に解除されるとの報道も、痛手となったようですね。
サウジアラビアとイランの外交断絶も、激震をもたらしました。サウジアラビアがイスラム教シーア派指導者ニムル師を死刑に処した結果、駐イランのサウジアラビア大使館が襲撃された報復措置とてサウジが態度を硬化。火種はスンニ派が多数派を占めるバーレーンとスーダンに及び、両国はイランとの断交を表明したといいます。アラブ首長国連邦(UAE)もイランの外交関係を格下げしました。
中国不安に加え、シリア問題を抱える中東でイラン包囲網が出来上がりつつあるなか、米株は雪崩を打ったように急落。ダウをはじめ3指数は2%超も落ち込み、ダウは一時413.09ドルまで下げ幅を拡大しました。
ダウ、一目均衡表・雲の下限でいったんは下値にブレーキ。
2015年8月後半の安値を目指す前に、16500ドルの心理的節目が控えます。今年はECBのような下支えに欠け、中国の伝家の宝刀とされた人民元切り下げをはじめ利下げに踏み切ったとしても効果への期待が薄れているこの頃なだけに、決算シーズンでひと息つくまでは下値余地を意識しておきたい。ブレント原油は一時3%高、WTI原油も2%高を迎えており、瀕死のシェールガス関連企業を抱える米国にとっては、悪い話ばかりではないでしょうが。
追記:
ダウは一時は467.47ドル安の16957.63ドルと2015年10月8日以来の17000ドル割れに陥りつつ、一目均衡表・雲の下限では下げ止まりましたね。終値ベースで約3ヵ月ぶりの安値ながら、下落幅を300ドル以下に縮小してきました。S&P500とナスダックは、年始としては2001年以来で最大の下げ幅を記録。WTI原油先物は買い先行後に供給過剰懸念が根強く売りに押され反落しました。3指数の終値は、以下の通り。
DOW | ||
17148.94 | -276.09 | -1.58% |
NASDAQ | ||
4903.09 | -104.32 | -2.08% |
S&P500 | ||
2012.66 | -31.28 | -1.53% |
(カバー写真:AP via Japan Times)
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