How Much Super Bowl Affect On The Host City?
いよいよ2月7日、アメリカン・フットボールの頂上戦スーパーボウルがキックオフします。今年は栄えある第50回、開催地のカリフォルニア州サンタクララには「50」のアラビア数字が並んでいるとか。あれ?と思ったあなた、正解です。スーパーボウルは、ローマ数字で表記するのが通例ですが、今年は「50」を示す「L」ではないんですね。なぜかというと、「L」は額の上に人差し指を縦、親指を横に伸ばすサインでおなじみの通り、「Loser=負け犬」の頭文字になってしまうからではないかと。一応、ナショナル・フットボール・リーグのブライアン・マッカーシー広報担当は「Losing=敗北」のLだからと説明しています。
ハーフタイム・ショー、コールドプレイにビヨンセとブルーノ・マーズが花を添えます。
(出所:Andrea Labate/Flickr)
今年の対戦カードは、カロライナ・パンサーズ対デンバー・ブロンコス。アノマリー好きでブル相場をお好みの方は、パンサーズの勝利を願わずにはいられないでしょう。毎年お伝えするように、ナショナル・フットボール・カンファレンス(NFC)が勝利した年は米株が陽線引けする公算が大きいからです。的中率は8割と非常に高い勝率を誇り、特に1967年から1997年の間は31戦28勝と勝率は9割と驚異的でした。振り返れば2015年、デフレ―ト・ゲートを乗り越え優勝したイングランド・ペイトリオッツは、アメリカン・フットボール・カンファレンス(AFC)でしたよね。
ちなみに、スーパーボウル出場回数8回とNFL内の強豪3チームと並び最多のブロンコスは、白のユニフォームを着用すると決まっています。ブロンコスにとっては願ってもない話で、白シャツで出場したスーパーボウルで1勝1敗に対し、オレンジだと0勝4敗と散々な結果に終わっているんですよ。ただスーパーボウル出場回数1回のパンサーズは白を着用して敗北を喫したとあって、どちらにとっても縁起の悪い色は回避された格好です。
頂上戦の行く末もさることながら、経済効果も気になりますよね?
今年はCBSが放映権を獲得し、30秒500万ドルと過去最高を更新しました。おかげで、1月26日段階まで広告枠は埋まっていなかったといいます。今回初めてTV広告とWeb広告がパッケージになって発売されたというのに、何だか寂しい話ですね。2015年は3期連続で減収だっただけに、企業も財布の紐を緩められないのでしょうか。
カリフォルニア州サンタクララへの経済効果はというと、NFLのP・J・ジョンソン広報担当いわく「ざっと見積もって8億ドル(約950億円)」。2015年にアリゾナ州グレンデールで開催した当時は、7億1940万ドル(約860億円)でしたから、妥当な数字でしょう。
チケット料金も、うなぎ上りです。シートギークによると、1月23日時点で5570ドル(約約66万円)を記録し、ピッツバーグ・スティーラーズVSグリーンベイ・パッカーズだった2011年以来の水準まで値上がりしたといいます。決戦間近の2月3日時点では3976ドルまで落ち着いてきたのは、売れ行きが意外に伸びなかった証拠なのでしょうか?
忘れてならないのが、全米への経済効果――つまりは、スナック売上高ですね。
(出所:switz1873/Flickr)
人口の約3分の2に相当する1.9億人以上がTV観戦するとあって、食品をはじめとしたスーパーボウル関連売上高は155億ドルに上るのだとか。1人当たりに換算すると、前年比5.5%上昇の82.19ドル(約9,780円)。ホリデー商戦の伸び率を軽く超える勢いでした。気になるのは観戦のお伴、チキン・ウイングの売上本数です。今年の試算では13億本といいますから1人当たり10本相当なわけで、すさまじいですね!のどを潤すビールは3億2500万ガロン、オリンピック競泳用プール500面に相当する量が消費される見通しです。さすがにアメリカでワイン通が増えたとはいえ、スーパーボウルを好む皆さんはビールをお好みなのでしょう。チキン・ウイングにビールやポテト・チップスは、どう考えても合いませんし。
(カバー写真:duluoz cats/Flickr)
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