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米3月NAHB住宅市場指数、前月と変わらず

by • March 16, 2016 • Finance, Latest NewsComments Off1482

NAHB Housing Index Holds Steady In March.

米3月NAHB住宅市場指数は58となり、市場予想の59を下回った。前月に並び、2015年5月以来の低水準。金利低下が一服した影響か、同年9月に10年ぶりで最高に達した65で一旦のピークアウトを示した。

内訳をみると、一戸建て現況指数が前月に続き65となり景気回復サイクルで最高だった2015年9月の70から下放れしつつある。一戸建て見通し指数は61と、前月まで2ヵ月連続での64から低下。少なくとも2005年10−12月期以来の水準を達成した2015年9月の75から遠ざかったままだ。逆に見込み客指数は43と、2015年5月以来の水準へ急落した39から上昇へ反転。もっとも、2014年9月以来で最高を示した2015年11月の48を下回った水準を維持した。

今回は、見込み指数のみ上振れ。

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(作成:My Big Apple NYが作成)

4大地域別での住宅市場指数は、2地域で上昇。前月は全て低下していた。石油生産州を含む南部が59と直近最低を示した前月の57から改善。北東部も寒波に見舞われつつ、同じく直近最低だった前月の45から46へ上昇した。中西部は57、西部は67とそれぞれ前月と変わらず、足元で最も弱い水準を維持した。

発表元である全米ホームビルダー協会(NAHB)のエド・ブレイディ会長は、結果を受け「50後半で上下し、安定的に推移している」と評価した。ただし「人材と建築材不足に悩んでいる状況は変わらない」と結ぶ。デビッド・クロウ主席エコノミストは「ヘッドラインこそ前月と横ばいだった半面、見込み客指数は一戸建て住宅の底堅さを示す」と指摘。その上で「住宅市場は雇用の増加のほか、低水準にある住宅ローン金利が数ヵ月先のセンチメント上昇を促すのではないか」と楽観的なトーンでまとめた。

――米3月NAHB住宅市場指数は住宅ローン金利が2013年以来の低水準から上向くなか、センチメントは横ばいに終わりました。MBA住宅ローン申請件数指数で新規が伸び悩むように、住宅市場の勢いが薄れつつある実態を示します。1月の建設中件数が2008年4月以来の高水準をたどるとはいえ、寒波や積雪の影響もあり米1月建設許可件数も軟調。在庫が増加すれば価格を抑制し潜在顧客が戻ってくる期待が募るものの、米2月雇用統計では賃金の伸びがさえませんでした。就労者数が伸びただけでは、住宅市場を記録的なペースで押し上げられるかは疑問が残ります。

(カバー写真:Eliot Kimber/Flickr)

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