The RNC Rules Committee Meeting, What Can Happen?
いよいよ、運命の時がやって参りました。
遂に、共和党全国委員会(RNC)の規定委員会が”良心条項”を含め、予備選結果を代議員に拘束するか自由投票を承認するかの議論を行います。不動産王のドナルド・トランプ候補は、固唾を呑んで見守っているのでしょうか?
”トランプ下ろし(Dump Trump)をはじめ、反トランプ団体は土壇場になって予備選結果に拘束されない投票を目指すなか、バージニア州東部地区連邦地方裁判所は予備選結果に反する投票を行った代議員へ罰金(最大2500ドル)を科す同州法を恒久的に「無効」とする判決を下しました。わずか1人差でトランプ候補が勝利した同州の代議員に自由な投票を可能とし、”良心条項”をはじめとした規定変更に扉を開いています。
規定が変更プロセスが気になりますよね?
規定委員会は112人で構成され、その過半数にあたる57人が投票で変更に賛成票を投じれば、党大会で代議員2,472人を対象に変更を投票することが可能となります。
しかし、仮に57人に満たなくとも”反対意見書(Minority Report)”に委員のうち25%にあたる28人が署名すれば、党大会の投票に掛けられてしまうのです。
(作成:WSJやRNC、Flickrを元にMy Big Apple NY)
”反対意見書”で28人集らなければ、変更案は葬られてしまうのかといいますとそうでもありません。7州の代議員代表が”議事進行上の問題”を迅速に取り上げ、党大会での投票に持ち込むことができるというではありませんか。
党大会での投票までこぎつけば、”トランプ外し”が実現する可能性が高まります。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙によると、代議員のうちトランプ支持派が888人に対し様子見派と不支持派は1584人と過半数に達する。党大会で過半数の代議員が「良心条項」の発動を受け入れれば、同候補の正式指名が遠のいてしまうことでしょう。
(作成:WSJよりMy Big Apple NY)
共和党が予備選結果をないがしろにする公算は小さいものの、BREXITの例もあり世紀の番狂わせも否定できません。
また今回の規定変更では、以下についても議論される見通しです。
1)オープン形式すなわち無党派/民主党員を含めた投票を無効にする、あるいは今後はクローズド形式と呼ばれる共和党員のみに絞った投票に限定する
2)適切な大統領候補として見なす条件を緩和する
3)小委員会のトップを指名できるRNC委員長の権限を低下させ委員へ委譲する
今年の変更点は、トランプ候補が勝ち上がってきた反省点を盛り込んでくるに違いありません。
(カバー写真:Matthew Paulson/Flickr)
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