Hanjin Shipping Collapse May Roil Supply Chain Before Holiday Season.
2015年1~3月期と言えば、西海岸の港湾労働者によるストライキが米国の輸出入に多大な影響を及ぼしました。あの当時ほど大規模ではないにしても、輸入を通じサプライチェーン障害が発生するリスクが浮上しています。
と言っても、ストライキが発生するわけではありません。8月31日に法定管理(日本の会社更生法に相当)の手続きを開始した韓進海運こそ攪乱要因です。同社の破綻により米国をはじめ中国、スペインの港湾施設が入港料金への支払い懸念から受け入れを拒否し始めました。つまり、韓進海運は請け負った貨物を届けられなくなるというわけです。
CNBCが韓国当局の情報を元に伝えたところ、韓進海運は既に54万TEU(20フィート=6.1m、最近では40フィート=12mのコンテナ1個分換算)もの貨物が積み込まれているといい、こうした貨物を他社へ振り向けるなど調整に2~3ヵ月要するとされています。
ホリデー商戦の泣き所になってしまうのか?
(出所:Craig Dugas/Fliclr)
同社は運搬規模で世界7位であり、1日に2万5000件ものコンテナを扱うなど世界の海運のうち3.1%を占めていますから、貿易に与える影響は小さいとは断言できないでしょう。特に米国ではホリデー商戦を控え9~10月に小売店が在庫を積み上げるため、無視できません。幸いスマートフォンや半導体などに使用される部品・製品は軽い物品は航空便が主流ですが、家電製品をはじめ玩具など船便を使うケースが多い。小売店が書き入れ時に在庫不足に陥らなければ良いのですが・・。
(カバー写真:Selbe Lynn/Flickr)
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