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ハト派の2人に見解相違、ボストン連銀総裁は袂分かつ?

by • September 9, 2016 • Finance, Latest NewsComments Off2791

Dovish FOMC Members Split Their Tone For Rate-Hike.

9月利上げの可能性に震撼し、米株が大幅安を迎えています。

口火を切ったのは、ボストン連銀のローゼングレン総裁。こちらで指摘させて頂いた通り、最もハト派よりなメンバーとして知られ、今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有します。その彼が、講演でゆるやかな利上げを支持しつつ利上げを待つべきではないとの見解を表明したので、さあ大変。同総裁は、商業不動産などの資産市場が「過剰に拡大する」リスクに警告を発し、バブル抑制に動くべきと主張した格好です。

ダウはNY時間の午前1時12分時点で、233ドル安に。
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(出所:Stockcharts)

反対に経済金融ネットワークのCNBCに出演したタルーロFRB理事は、年内の利上げは可能との判断を示しつつ、自身を「show me camp」と称しました。つまり、インフレ動向など上向きを確認したいFOMC参加者の一人だと明かし、9月利上げに消極的な姿勢をちらつかせたというわけです。経済が「過熱しているわけでもない」とも述べ、米雇用統計・非農業部門就労者数が増加しつつも「完全雇用の水準など誰にも分からない」と指摘。Fedの統治目標のひとつが「最大限の雇用であって、完全雇用ではない」とも言及し、それぞれの経済指標ではなく経済全般を見渡す必要があると語りました。

少なくとも、米株はローゼングレン総裁の発言に揺れているかのようです。週明けには、タルーロFRB理事と同じくハト派と目されるブレイナードFRB理事が講演を予定します。発言のトーンに耳目が寄せられる半面、過去の経歴を見る限り米大統領選を控えマーケットを混乱させるような言葉を口にする可能性は低いでしょう。

(カバー写真:Subash BGK/Flickr)

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