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米新規失業保険申請件数、3連休前に約2ヵ月ぶり低水準

by • September 9, 2016 • Finance, Latest NewsComments Off1876

Jobless Claims Fall To 2-Month Low Before Labor Day Holiday.

米新規失業保険申請件数とMBA住宅ローン申請件数指数をおさらいしていきます。

米新規失業保険申請件数は9月3日週に25.9万件と、市場予想の26.5万件を下回った。前週の26.3万件からも減少。7月16日週以来の低水準を示す。労働省は特殊要因を指摘しなかったがレーバーデーの3連休前とあってアラバマ州、ハワイ州、ミネソタ州、ニューメキシコ州、プエルトリコ、バージニア州で推計値となった。30万件割れは79週連続で、1973年以来の最長だったという。4週平均は26万1250件と3週連続で減少、7月30日週以来の26万件割れが迫る。1973年以来で最低を示した4月23日週の25万6000件が視野に入ってきた。

8月27日週までの継続受給者数は214.4万人と、前週の215.1万人(修正値)を下回った。被保険者に占める失業者の割合は7週連続で1.6%となり、過去最低の1.5%を上回った水準を維持している。

継続受給者数、今週は再び増加に反転。

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(作成:My Big Apple NY)

8月27日週の州別動向は、以下の通り。

(増加が顕著だった州)
・ニューヨーク 4913人増
・カリフォルニア 1628人増(前週は2692人減)
・ジョージア 510人増
・ハワイ 353人増
・アイオワ 302人増

(減少が顕著だった州)
・ミシガン 1101人減(前週は2652人増)
・テキサス 942人減
・ペンシルベニア 880人減(前週は325人増)
・フロリダ 708人減
・プエルトリコ 700人減(前週は352人増)

▽MBA住宅ローン申請件数指数、金利上昇一服で3週ぶりに上昇

全米抵当貸付銀行協会(MBA)住宅ローン申請件数指数は、9月2日週に前週比0.9%上昇し549.9だった。前週の2.8%の上昇を含め、2週連続で上昇。借換が0.7%上昇し2457.8だったほか、新規も1.2%上昇の218.6とそれぞれ2週連続でプラスを示した。ジャクソン・ホール会合後の衝撃を経て、米4〜6月期国内総生産(GDP)改定値の下方修正、予想以下の米8月雇用統計とまちまちながら、金利低下を見込み需要が回復したようだ。MBA住宅ローン申請件数指数の前年比(季節調整前)は27.7%上昇し、前週の18.6%上昇から上げ幅を広げた。新規が6.9%の上昇(前週は4.8%の上昇)、借換も43.4%の上昇(前週は28.3%の上昇と、それぞれ加速した。

30年固定金利型の住宅ローン金利(平均)は、前週の3.67%から3.68%へ若干上昇した。1年前の4.10%以下にとどまり、過去3年間で最低近くを保つ。15年固定金利型(平均)は前週の2.96%を維持。FHAのローン金利は、前週の3.54%から3.52%へ低下した。

MBA住宅ローン申請件数指数、金利が落ち着き上昇に反転。

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(作成:My Big Apple NY)

申請全体に占める借換の割合(件数ベース)は64.0%と、前週の63.5%から上昇した。2009年6月以来の低水準を示した2015年7月3日週の48.0%から切り返した水準を維持。ただし2013年5月以来の高水準となった2015年1月16日週の73.9%からは、大きく遠ざかったままだ。

——米新規失業保険申請件数は約2ヵ月ぶりの低水準とはいえ、レーバーデーの3連休前なだけに次週は増加に転じかねません。既に推計値の週が多く、その華々しい結果に反し嫌なムードが漂います。一方で、MBAローン申請件数指数が上昇した点は喜ばしい。住宅市場がモメンタムを維持すれば、米7〜9月期GDP確報値が3%近い成長となる期待が膨らみます。

(カバー写真 : Fort George G. Meade Public Affairs Office/Flickr)

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