Housing Starts Plummet As Rates Rise In November.
米11月住宅着工件数は年率109.0万件と、市場予想の123.0万件を大幅に下回った。2007年6月と景気後退以前の高水準という快挙を遂げた前月の134.0万件(132.3万件から上方修正)から18.7%減少。過去4ヵ月で3回目の減少を示す。前年比で6.9%減と、前月の27.4%増から減少に転じた。
内訳をみると、一戸建てが前月比4.1%減の82.8万件となり3ヵ月ぶりに減少した。複合住宅は45.1%減の26.2万件と、前月に76.0%も急増した反動で減少し過去4ヵ月で3回目の減少を示す。一戸建ての前年比は5.3%増と3ヵ月連続で増加したが、複合住宅は31.9%減と、前月の増加分をほぼ打ち消した。
4大地域別では、前月と反対で全て減少した。複合住宅が集中する北東部が52.1%減の8.0万件、IT産業が集まる西部も22.1%減の26.8万件と弱い。中西部も14.2%減の17.5万件で、最大の住宅市場であり石油生産州が集まる南部も9.3%減の56.7万件と、減少に転じた。
住宅着工件数、前月の急増は続かず。
(作成:My Big Apple NY)
米11月建設許可件数は120.1万件となり、市場予想の124.0万件を下回った。前月の126.0万件(122.9万件から上方修正)から4.7%減少。前月と異なり、件数で着工件数超えた。内訳をみると、一戸建てが0.5%増の77.8万件と直近で最高だったものの。複合住宅は逆に13.0%減の42.3万件と2ヵ月連続で減少した。建設許可件数の前年比は6.6%減と、前月の減少に転じた。
米11月建設中件数は前月比0.9%減の104.4万件となった。件数ベースで2007年12月以来の高水準だった前月から、小幅減に転じた。一戸建てが0.7%増の44.5万件と3ヵ月連続で増加したものの、複合住宅が2.1%減の59.9万件と弱含んだ。
――米11月住宅着工件数は、金利上昇局面で大幅に落ち込みました。複合住宅を中心に急増した反動とはいえ、賃貸住宅の需要を見込んだ投資家が尻込みした可能性をちらつかせます。米12月NAHB住宅市場指数は2014年末以来の高水準をつけましたが、やはりセンチメントと実体経済は乖離しているようです。ただし住宅着工件数の75%が市場に出回ると考えれば61.5万件に相当し、需給ひっ迫を緩和させる可能性が残ります。
(カバー写真:CBS Napa/Flickr)
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