New-Home Sales Rise to a 7-Month High in February.
米2月新築住宅販売件数と米新規失業保険申請件数をおさらいしていきます。
米2月新築住宅販売件数は年率59.2万件と、市場予想の56.4万件を上回った。前月の55.8万件(55.5万件から上方修正)を6.1%上回り、2ヵ月連続の増加を経て7ヵ月ぶりの60万件乗せへ接近している。金利上昇局面を迎えつつ、暖冬の効果もあって大幅増を示した。
4大地域別では、1月に続き3地域で増加した。今回は北東部のみ21.4%減(3ヵ月ぶりに減少)の3.3万件だった程度で、他は軒並み増加している。中西部は30.9%増(2ヵ月連続で増加)の8.9万件、南部も3.6%増(2ヵ月連続で増加)の313万件、西部は7.5%増の15.7万件と増加に転じた。
新築住宅販売件数、前月から減少も高止まりを維持。
在庫総数は26.6万件と、前月の26.2万件を1.5%上回り7ヵ月連続で増加した。在庫相当は販売件数の伸びが在庫を超えたため前月の5.7ヵ月から5.4ヵ月へ短縮している。中央価格は29.60万ドルと7ヵ月ぶりの30万ドルを割り込んだ。前年比では4.6%下落し、過去最高を遂げた2016年9月の水準近くを維持。前月比では3.9%下落し、2ヵ月連続でマイナスとなる。
――米2月新築住宅販売件数は市場予想を上回ったとはいえ、同住宅着工件数の販売向け件数推計値にも届きませんでした。在庫の増加に合わせ住宅価格の上昇にもブレーキが掛かり、金利上昇局面でも需要を促した格好です。
▽米新規失業保険申請件数、雇用統計サンプル週は1ヵ月ぶりの25万件乗せ
米新規失業保険申請件数は3月18日週に25.8万件と、市場予想の24.0万件を上回った。前週の24.3万件(修正値)も超え、1ヵ月ぶりに25万台に乗せている。今回、2012年からデータが改定され、30万件割れは80週連続を迎えた。4週平均は24万件と前週の23万9,000件から増えた。
3月11日週までの継続受給者数は200.0万人と前週の203.9万人(修正値)を下回り、1ヵ月ぶりの水準へ減少した。被保険者に占める失業者の割合は年初来初めて過去最低に並ぶ1.4%だった。
米新規失業保険申請件数は増加も、4週平均は減少。
――米新規失業保険申請件数雇用統計のサンプル週にあたり、4週平均で前回の24万7,750件を下回ったため米3月雇用統計も良好な数字が期待できます。しかし、新規失業保険申請件数はオハイオ州で急増したほかペンシルベニア州、イリノイ州、ミズーリ州、ニュージャージー州など製造業が比較的盛んな州が集まりました。ニュージャージー州の結果は米3月NY連銀製造業景況指数の鈍化と整合的ですが、トランプ政権の政策が現時点で製造業活動の回復に結びつかないなかで、ドル高や金利上昇が悪影響を及ぼした可能性は否定できません。
(カバー写真:Great Valley Center/Flickr)
Comments
トランプ米大統領、オバマケア代替案の採決で勝負に出る Next Post:
米2月耐久財受注、輸送機器が下支えもコア資本財はまちまち