Kendall Jenner’s Pepsi Commercial Causes Twitter Backlash.
ケンダル・ジェンナーと言えば、アメリカで知らない者はいない21歳のスーパーモデル。2016年のヴォーグ9月号、いわゆるセプテンバー・イシューで表紙を飾り、名実ともにトップモデルの座を手にしました。父親は元五輪選手で最近では性転換手術を経て女性に生まれ変わったブルースあらためケイトリン・ジェンナーで、姉はパリス・ヒルトンの元親友でソーシャライトのキム・カーダシアン。キムの夫はヒップホップ界の異端児カニエ・ウェストであり、元NFLスター選手のO・J・シンプソンを無罪にした敏腕弁護士を父に持ちます。アメリカでも有数のセレブ・ファミリーに生まれ育った異父姉妹は、全米女性の憧れの的といっても過言ではありません。
そんなセレブ一家の四女であるケンダルが出演するペプシのコマーシャルが、ただいま米国で大炎上中なんです。
どんなCMかといいますと・・・。
撮影中のケンダルは、デモ行進中の男性と目が合った瞬間に身につけていた金髪のウィッグを投げ捨てます。ペプシをつかみ、そのまま行進の輪に加わるケンダル。手にしたペプシは傍にいた警察官に渡し、最後は拳を上げて会心の笑みを見せるのでした。動画はこちらでどうぞ。
(出所:youtube)
全米で大ブーイングが起きた理由、分かりますか?
問題は、警察官にペプシを手渡したことにあります。
2015年頃から白人の警察官が黒人を殺害する事件が相次ぎ、全米で”黒人の命も大切(Black Lives Matter)”旋風が吹き荒れました。デモ隊と警官隊の激しい衝突は、黒人男性が射殺される悲劇も生み出します。
”黒人の命も大切”運動の象徴こそが、この写真。
(出所:Jonathan Bachman/Twitter)
死者を出すほどに激化した対立を記憶するデモ参加者あるいは賛同者は、ペプシを手渡せば全て丸く収まるといった安易なイメージをCMが与えたとして猛反発したというわけです。一部のツイッターには、何千件もの”いいね”がつきました。
ある女性は、「ペプシはCMを製作した意図を説明しなければならない」と抗議。
天安門事件を引き合いに出し、ペプシがあれば解決できたのか問い掛ける皮肉なツイートも。
(出所:EW)
ペプシ側は、「違う人生を歩む人々が一つになる姿を描く世界向けのCM」と説明しています。仮に日本で放映されたならば、違和感なく受け止められたんでしょうね。
(カバー写真:youtube)
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