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トランプ政権、シリア攻撃決断の裏で就任100日を意識?

by • April 9, 2017 • Latest News, NY TipsComments Off1003

Trump Made A Decision To Strike Syria 2 Weeks Before His First 100 Days.

トランプ米大統領のシリア攻撃は、フォーリン・ポリシー誌が”人道的介入(humanitarian intervention)”と評価したように共和党だけでなく民主党からも支持を集めました。

バロンズ誌が指摘する通り内政で得点稼ぎができない以上、外交に訴えた可能性が高い。医療保険制度改革(オバマケア)撤廃・代替案移行に失敗し、頼みの綱である税制改革やインフラ投資にも相当な時間を要する可能性が浮上していました。さらにロシア・ゲートまで抱え、トランプ政権はある意味で八方塞がりにあったわけです。

しかし、就任100日となる4月20日まであと数週間に迫ります。

支持率は右肩下がりにありました。4月4日には、39.8%と史上最速で40%の壁を割り込む米大統領になってしまいます。

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(出所:RealClearPolitics

これでは、トランプ政権として起死回生の策に打って出ないわけにはいきませんよね?哀れ、その犠牲となったのがシリア攻撃反対派のバノン首席戦略官で、作戦前日の5日に米国家安全保障会議の閣僚級委員会常任メンバーから外されてしまいました。そもそも同氏の”経済的国家主義者”的な主張は、娘婿で中国をはじめ海外とのビジネスを展開してきたクシュナー上級顧問とは相容れないものだった。しかもトランプ米大統領は経済政策で国家経済会議のコーン議長に全幅の信頼を寄せるようになっていました。クシュナー氏とコーン氏はもともと民主党寄りですから、NY派閥が結束して国家主義者寄りの政権メンバーを駆逐しにかかってもおかしくありません。

ただしトランプ米大統領は5日、クシュナー氏とバノン氏に対し「何とかしろ(work it out)」と喝を入れたといいます。NY派閥VS国家主義者の面々の対立が結末を迎えるまで、もう少し時間が掛かりそうです。

米中首脳会談の予定も、シリア攻撃にとって好機でした。トランプ氏は米大統領選挙中に就任初日に中国を「為替操作国認定する」と豪語したものの、貿易に関する米大統領令に署名する程度で直接行動を避けています。米中首脳会談でも現実的に中国から大幅な譲歩を引き出せるはずもなく、手ぶらで終わっては中国に厳格な態度を示してきた沽券に関わりますよね。その点、シリア攻撃は北朝鮮問題だけでなく南シナ海問題においても中国を牽制でき、有用と判断されたことは想像に難くない。

つまりシリア攻撃は民主党の支持獲得や中国牽制だけでなく、ロシア・ゲート問題から目を逸らすことができ、かつ支持率回復につながる期待もあって、トランプ政権にとって一粒で何度もおいしい策でした。就任100日を前にトランプ政権が難局を乗り越えられるのか、乞うご期待です。

(カバー写真:NASA HQ PHOTO/Flickr)

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