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4月のサービス業、ISMとマークイットは改善し雇用統計との比例関係を維持

by • May 5, 2017 • Finance, Latest NewsComments Off1748

ISM Service Index And Markit PMI Rebound From March.

ISM非製造業景況指数、マークイットが発表した4月の景況指数、米1~3月期労働生産性・速報値をおさらいしていきます。

米4月ISM非製造業景況指数は57.5となり、市場予想の55.8並びに前月の55.2を上回った。4月26日に税制改革が発表された影響か、サービス業のセンチメントは再び勢いを取り戻した。

18業種別では16業種が前月に続き拡大を報告、逆に農業・林業・漁業のみ縮小したという。前月は不動産、貸出・リースの2業種が縮小を示していた。項目別動向ではビジネス活動をはじめ新規受注、新規輸出受注、仕入れ価格がそろって上向いた。詳細は、以下の通り。

・ビジネス活動 62.4>前月は58.9、6ヵ月平均は61.1
・新規受注 63.2、2005年8月以来の高水準>前月は58.9、6ヵ月平均は60.0
・雇用 51.4、8ヵ月ぶり低水準<前月は51.6、6ヵ月平均は53.5
・新規輸出受注 65.5、景気回復サイクルで最高>前月は62.5、6ヵ月平均は57.2
・在庫変化 52.5>前月は48.5、6ヵ月平均は50.8
・仕入れ価格 57.6>前月は53.5、6ヵ月平均は56.6

▽米4月マークイット非製造業PMI確報値、速報値から下方修正

米4月マークイット非製造業PMI確報値は53.1と、速報値並びに市場予想の52.5を上回った。2016年9月以来の水準へ鈍化し米大統領選挙後の上昇を完全に打ち消した3月の52.8からも、改善している。製造業と合わせた総合指数は53.2と、2016年10月以来の水準へ下振れした前月の53.0から小幅改善した。

クリス・ウィリアムソン主席ビジネス・エコノミストは、速報値から上方修正された結果を受け「1~3月期成長率は大幅減速したものの、4~6月期には力強く回復する」と楽観的な見方を寄せた。。

ISMとマークイット、4月は共に改善。

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(作成:My Big Apple NY)

――ISM非製造業景況指数とマークイット・サービス業PMIは雇用統計と足並みをそろえ、3月から改善しました。引き続き両指数はサービス業の雇用をうらなう上で、注目です。

▽米1~3月期労働生産性・速報値は低下、単位労働コストは低下

米1~3月期労働生産性・速報値は前期比年率0.6%低下し、市場予想の0.1%より下げ幅を広げた。前期の1.8%の上昇(1.3%から上方修正)を下回り、3期ぶりにマイナスへ落ち込んでいる。内訳は、以下の通り。労働時間が延びた一方で生産が上昇幅を縮め、生産性がマイナスに落ち込んだ。

・生産  1.0%、上昇トレンドを維持<前期は2.7%
・労働時間 1.6%、6期連続で上昇>前期は1.0%
・時間当たり賃金 2.4%、4期連続で上昇<前期は3.0%
・実質賃金 0.8%の低下、4期ぶりにマイナス<前期は±0%
・単位労働コスト(一定量を生産するために必要な労働経費を示す) 3.0%、4期連続で上昇>前期は1.3%の上昇

前年比での労働生産性は前期と変わらず1.1%の上昇、3期連続でプラスを示す。単位労働コストは2.8%上昇し、前期の1.9%と合わせ事情賞トレンドを維持した。

――労働生産性は引き続き低調な一方で、単位労働コストが加速しました。企業の利益を抑えてきたものの、足元でようやく改善の芽生えがみられ、賃金は足元の米雇用統計で確認されたように上昇ペースが上向く余地を残します。

(カバー写真:mizmareck/Flickr)

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