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ISMとマークイット、7月の製造業活動は雇用を含め堅調

by • August 3, 2017 • Finance, Latest NewsComments Off306

ISM And Markit Offer Solid Manufacturing Activity.

米7 月ISM製造業景況指数、米7月マークイット製造業PMI確報値、米6月建設支出をおさらいしていきます。

米7月ISM製造業景況指数は56.3となり、市場予想の56.4とほぼ一致した。2014年8月以来の高水準を達成した前月の57.8を下回りつつ、10ヵ月連続で分岐点に乗せた。足元で医療保険制度改革(オバマケア)代替案移行が絶望視され、税制改革成立の目途も立たない一方、低金利・米株高など金融市場が緩和的なためか製造業センチメントは堅調な水準を保つ。内訳をみると新規受注をはじめ生産、雇用、新規受注が低下した。一方で在庫が分岐点を回復したほか、仕入れ価格が6ヵ月ぶりの低水準から改善している。詳細は、以下の通り。

・生産 60.6、11ヵ月連続で分岐点乗せ<前月は62.4と4ヵ月ぶりの高水準、6ヵ月平均は59.9
・新規受注 60.4、11ヵ月連続にて分岐点乗せ<前月は63.5と3ヵ月ぶりの高水準、6ヵ月平均は61.8
・雇用 55.2、11ヵ月連続にて分岐点乗せ<前月は57.2と3ヵ月ぶりの高水準、6ヵ月平均は55.2

・在庫 50.0>前月は49.0と3ヵ月ぶりに分岐点割れ、6ヵ月平均は50.3
・新規輸出受注 57.5<前月は59.5と2013年11月以来の高水準、6ヵ月平均は58.0
・仕入れ価格 62.0>前月は55.0と2016年11月以来で最低、6ヵ月平均は64.1

・受注残 55.0、6ヵ月連続で分岐点乗せ<前月は57.0、6ヵ月平均は56.4
・入荷時間 55.4<前月は57.0、6ヵ月平均は55.2

ISMのブラッドリー・ホルコム会長は、結果に対し3ヵ月連続で「18業種のうち15業種で拡大した」と説明した。低下した項目は「服飾、革製品関連」に加え今回は「繊維」から「石油・石炭関連」に変わった。原油価格の伸び悩みが製造業活動の鈍化につながりかねない。

▽米7月マークイット製造業PMI・確報値、7ヵ月ぶりの低水準から回復

米7月マークイット製造業PMI確報値は53.3と、市場予想並びに速報値の53.2から若干上方修正された。2016年9月以来の低水準だった前月の52.0を超え、4ヵ月ぶりの水準を回復。内訳をみると生産や新規受注、雇用が前月を下回っていた。

クリス・ウィリアムソン主席エコノミストは、結果を受け「製造業は下半期に堅調なスタートを切り、4ヵ月ぶりの高水準を示した」と振り返る。7~9月期の米成長率も「個人消費と企業投資が改善し、前期比年率3.0%増へ回復する」と予想。比較的慎重な見解を寄せる傾向が高い同氏だが、下半期入りは強気な見方を示した。

ISMとマークイット、7月は底堅くISM製造業景況指数も弱含みを回避する見通し。

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(作成:My Big Apple NY)

▽米6月建設支出、民間・公共ともに非住宅が弱く予想外の減少

米6月建設支出は前月1.3%減の年率1兆2,058億ドルとなり、市場予想の0.4%増に反する結果となった。前月の0.3%増(±0%から上方修正)を下回り、過去4ヵ月で2回目の減少を示す。内訳をみると住宅が0.3%減と3ヵ月連続で減少し、非住宅も2.0%減と前月の1.0%増から減少に転じた。建設支出の前年比は1.6%増と前月の3.8%増(修正値)を含め増加トレンドを保ったが、2011年11月以来で最も低い伸びにとどまる。

民間は前月比0.1%減と、前月の0.1%減と合わせ3ヵ月連続で減少した。住宅が0.2%減と2ヵ月連続で減少した半面、非住宅は0.1%増と2ヵ月連続で増加している。公共は5.8%減と、前月11.0%増から減少に反転。過去6ヵ月間で3回目の減少となった。住宅が5.8%減、非住宅も5.4%減とそれぞれ減少に転じている。

――米6月建設支出は住宅投資がさえず、米4~6月期GDP速報値で住宅投資が3期ぶりに減少した結果と整合的です。問題は7~9月期に回復するか否かですが、米7月NAHB住宅市場指数は鈍化の兆しをみせ、住宅市場見通しはバラ色の様相を呈していません。非住宅部門で支えられるかがカギとなりますが、原油価格が50ドル割れを維持する状況では起爆剤として物足りなさを禁じ得ない。2017年の成長率は、前年に続き2%割れのリスクが漂います。

(カバー写真:darkday/Flickr)

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