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米12月ミシガン大信頼感・速報値は2ヵ月連続で低下、インフレ見通しは上昇

by • December 11, 2017 • Finance, Latest NewsComments Off1438

Michigan Consumer Sentiment Declines 2-Month In A Row.

米12月ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値は96.8と、市場予想の99を下回った。前月の98.5にも届かず、2ヵ月連続で低下している。2004年1月以来の高水準だった10月の100.7で一旦ピークアウトした可能性を示す。米株高が続き上院で税制改革法案が可決したものの、センチメントを押し上げられず。物価見通しが上昇し、所得が圧迫されるとの見方が高まったようだ。内訳をみると、現況指数が115.9と前月の113.5を超え、2000年10月以来の高水準だった10月の116.5を視野に入れた。もっとも見通し指数が84.6と前月の88.9を下回り、3ヵ月ぶりの水準へ鈍化していた。

原油先物が約2年半ぶりの60ドル乗せが迫った過程で、1年先インフレ見通しは前月の2.5%から2.8%へ大幅上昇し2016年4月以来の高水準だった。5~10年先インフレ見通しも従来の2.4%から2.5%へ上昇。11月FOMC議事録ではインフレ低迷が長期インフレ見通しを押し下げる懸念が示されたものの、変化が現れつつある。

ミシガン大学消費者信頼感は低下も、1年先のインフレ見通しが大幅に上昇

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(作成:My Big Apple NY)

ミシガン大学の主席エコノミスト、リチャード・カーティン氏は今回の結果を受け、「現況指数が上昇したものの見通し指数が低下し全体を押し下げた」と説明する。見通し指数の低下は「民主党寄りと高所得者層の間で目立ち、税制改革の影響が懸念されていた」という。ただ、今回最大の注目点は「インフレ見通しの上昇」で、足元の低迷から脱却するか見極めが必要との考えを寄せる。2018年の個人消費予想は前月通り「2.7%増」で、引き続き10月に示した2017年予想の2.6%増を超える伸びを見込む。

(カバー写真:Massachusetts Office of Travel & Tourism/Flickr)

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