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米2月ISM製造業景況指数は04年5月以来の高水準、サービス業は小幅低下

by • March 6, 2018 • Finance, Latest NewsComments Off1608

ISM Manufacturing Index Hits 14-Year High, But Service Sentiment Edges Down.

2月のISM製造業景況指数と非製造業景況指数、2月のマークイット製造業PMIとサービス業PMIの確報値、米1月建設支出をおさらいしていきます。

米2月ISM製造業景況指数は60.8となり、市場予想の58.7を上回った。前月の59.1を声超え、2017年9月に続き2004年5月以来の高水準を達成した。税制改革法案の成立を手掛かりに、センチメントは明るさを強め、18ヵ月連続で分岐点に乗せている。内訳をみると、新規受注や生産が前月以下だったものの、雇用や在庫が全体を支えた。一方で、仕入れ価格が約7年ぶりの水準へ急伸した。詳細は、以下の通り。

・生産 62.0、18ヵ月連続の分岐点乗せ<前月は64.58、6ヵ月平均は63.2
・新規受注 64.2、18ヵ月連続の分岐点乗せ<前月は65.4、6ヵ月平均は64.8
・雇用 59.7、4ヵ月ぶりの高水準>前月は54.2と2017年7月以来の低水準、6ヵ月平均は58.3

・在庫 56.7、2ヵ月連続で分岐点乗せ>前月は52.38.5、6ヵ月平均は50.9
・新規輸出受注 62.8>前月は59.8、6ヵ月平均は58.0
・仕入れ価格 74.2、少なくとも2011年5月以来の高水準>前月は72.7、6ヵ月平均は69.9

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(作成:My Big Apple NY)

ISMのティモシー・フィオーレ会長は、結果に対し「18業種のうち15業種で拡大した」と明かした。前月の14業種から増加している。今回は縮小を報告したのは2業種で、服飾・革製品と家具・関連製品で後者は2ヵ月連続で縮小と明かした。

▽米2月ISM非製造業景況指数、05年8月以来の高水準から小幅鈍化

米2月ISM非製造業景況指数は59.5となり、市場予想の56.7を上回った。2005年8月以来の高水準だった前月の59.9に届かず。税制改革法案の成立に伴う所得税減税や平年を上回る気候が好感された一方、米株安が響いたようだ。

内訳をみると、雇用が1997年7月の統計開始以来で最高を遂げている。その他、新規受注も2005年12月以来で最高を示した。18業種のうち、拡大を報告したセクターは15業種。今回は情報、その他サービス、専門・科学・技術サービスが縮小した。詳細は、以下の通り。

・ビジネス活動 62.8>前月は59.9、6ヵ月平均は60.7
・新規受注 64.8、少なくとも2005年12月以来の高水準>前月は62.7、6ヵ月平均は60.9
・雇用 55.0<前月は61.6と統計開始以来で最高、6ヵ月平均は57.0

・新規輸出受注 59.5、4ヵ月ぶりの高水準>前月は58.0、6ヵ月平均は57.8
・在庫変化 53.5>前月は49.0と直近で初の分岐点割れ、6ヵ月平均は52.4
・仕入れ価格 61.0<前月は61.9、6ヵ月平均は61.7

18業種のうち、16業種が拡大を報告した。縮小を示したのは2業種で、娯楽と宿泊・食品サービスとなる。

▽米2月IHSマークイット製造業PMIは約3年ぶりの高水準から鈍化、サービス業は6ヵ月ぶり高水準

米2月IHSマークイット製造業PMI確報値は55.3と、市場予想と速報値の55.9以下に終わった。2015年3月以来の高水準となった前月の55.5に届いていない。サービス業PMIは55.9と、市場予想と速報値と一致した。6ヵ月ぶりの高水準となる。総合PMIは55.8と、速報値の55.9をわずかに下回ったが、約1年ぶりの高いレベルとなった。

ISM非製造業景況指数とマークイット・サービス業PMI、共に低下。

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(作成:My Big Apple NY)

――ISMとマークイット製造業PMIはそろって12月に上昇しました。税制改革の成立が追い風になったことは、想像に難くありません。米株高の牽引役が素材や資本財である通り、設備投資の拡大が想定され、製造業活動は年始も拡大しそうです。

▽米1月建設支出、民間の非住宅と公共の住宅が弱く横ばい

米1月建設支出は前月比±0%増の年率1兆2,670億ドルとなり、市場予想の0.3%増を下回った。前月の0.8%増(0.7%増から上方修正)を含めた、増加基調を6ヵ月で止めている。内訳をみると、住宅が0.2%増と前月の0.5%減を上回り増加に転じた。非住宅は0.1%減と6ヵ月ぶりに減少した。税制改革法案が成立したものの、東海岸の悪天候などもあって、建設支出は大幅増とはならなかった。

民間は前月比0.5%減と、5ヵ月ぶりに減少した。非住宅が1.5%減と3ヵ月ぶりに減少し足を引っ張っており、住宅は0.3%増と前月から増加に転じている。公共は1.8%増と、前月の1.8%増を含め6ヵ月連続で増加した。住宅が4.3%減と2ヵ月連続で大きく落ち込んだが、非住宅が1.9%増と前月と同じ力強い伸びを示し全体を支えた。

――米1月建設支出が意外に弱く、バークレイズは米1~3月期実質GDP成長率の予想を1.7%増と米1月個人消費後に1.9%増から下方修正した水準で据え置き、JPモルガンも2.5%増の予想に下振れリスクが出てきたとの考えを示しました。2017年に成長を牽引した設備投資が鈍化する兆しが現れるなか、3月に回復するか注目されます。

(カバー写真:Washington State Dept of Transportation/Flickr)

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