My Culture Is Not Your Goddamn Prom Dress!!
4月後半から5月は、米国で卒業シーズンにあたります。
卒業式と言えば、プロムナード。プロムとして知られる、高校の卒業に合わせ開催される盛大なパーティーですね。タキシードの男子高生がドレスで着飾った女子高生を迎えに行く映画のシーンでお馴染みの、青春の1ページを飾るビッグイベントです。
今年も、全米各地で華やかに執り行われました。時代が時代なだけに、SNSには思い出を全世界にシェアする高校生の投稿で溢れ返ったに違いありません。
ユタ州に住む女子高生も、プロムというハレの日の姿を単純に思い出として残そうとSNSに配信したのでしょう。しかし、予想外の展開を迎えます。
この女子高生がチャイナドレスを着用していたため、中国系アメリカ人男性の逆鱗に触れてしまったのです。この男性は、プロム写真を取り上げ「僕の(中国)文化は、プロム用ドレスのためにあるわけじゃない(My culture is NOT your goddamn prom dress)」とツイッターで怒りの丈をぶつけました。女子高生が友人との記念写真に両手を合わせるポーズを取っていたことも、火に油を注いだようです。ツイ—トは大反響を呼び、約1ヵ月間で18万件近い”いいね”をゲットしておりました。
(出所:Twitter)
SNSで大炎上してしまったことは、言うまでもありません。そうは言っても、そこはアメリカ人。大論争が巻き起こったと同時に、ネットではmeme(面白おかしく加工した模倣画像)が数多く出回りました。
(出所:Twitter)
他者の歴史や文化を馬鹿にした発言や装いなど、あってはならないことでしょう。その半面、どんなに憧れやリスペクトが込められていても、相手の心は見えないもの。よほどあからさまに侮蔑や嘲笑が表れない限り、判断しづらいような気がします。ちなみにツイッターで槍玉に挙げられたユタ州の女子高生は、5月29日時点でツイッターのプロフィール写真にチャイナドレスを身にまとった自身の姿を掲載中。紹介欄には、「no hate. just love」のメッセージが掲げられていました。
(カバー写真:Andy Bowman/Flickr *なお、カバー写真は記事内容の当事者と一切関係ありません。)
Comments
米5月ISM製造業景況指数、2017年7月以来の低水準から回復 Next Post:
米5月ISM非製造業景況指数は改善、雇用も約1年ぶりの低水準から回復