Housing Starts Inches Up, But Miss Forecast In July.
米7月住宅着工件数は年率116.8万件と、市場予想の126.4万件を下回った。前月の115.8万件(117.3万件から下方修正)を0.9%上回ったものの、2007年7月以来の高水準を遂げた5月の133.7万件以下が続く。
内訳をみると、一戸建てが前月比0.9%増の96.2万件と過去6ヵ月間で4回目の増加を示した。変動の大きい複合住宅は0.7%増の30.6万件と、過去6ヵ月間で3回目の増加となる。
前年比では、住宅着工件数が1.4%減と前月に続きマイナスとなった。一戸建てが2.7%増と、2016年9月から続く増加トレンドにブレーキを掛けた前月から増加に反転。しかし、複合住宅が11.6%減と2ヵ月連続で減少し足を引っ張った。
住宅着工と建設許可件数、2007年以来の高水準を下回る推移が続く。
4大地域別では2地域で増加し、前月のゼロから改善した。今回は、南部が10.4%増(前月から増加に反転)の63.6万件と前月分の減少をほぼ相殺。中西部も11.6%増と前月の2桁減から回復、17.3万件となる。一方で、西部は19.6%減の26.2万件に。4ヵ月連続で減少するなかで、2回目の2桁減を示した。北東部は4.0%減の9.7万件と、2ヵ月連続でマイナスとなった。
建設許可件数は131.1万件となり、市場予想の1310万件とほぼ変わらず。前月の129.2万件(127.3万件から上方修正)を1.5%上回る。内訳をみると、一戸建てが1.9%増の52.1万件と2ヵ月連続で増加。複合住宅は0.7%増の60.1万件と、4ヵ月ぶりに増加した。
建設中件数は前月比0.5%減の112.2万件となり、2007年6月以来の高水準だった5月の112.7件近くを保つ。一戸建てが1.0%増の52.1万件と増加に反転、複合住宅は0.7%減の60.1万件と2ヵ月連続で減少した。
――住宅着工件数の一戸建てのうち75%が住宅市場に流入すると試算されるため、72.2万件が販売向けとなる見通しです。6月の新築販売件数を上回るため在庫逼迫解消の一助となり得ます。その陰で、米8月NAHB住宅市場指数は8ヵ月ぶりの低水準に。住宅価格の高騰と売り出し物件不足が潜在顧客の足枷となるなか、建設業者にとっては鉄鋼・アルミ関税を受けた建設資材のコストが圧し掛かります。住宅市場は、成長率加速に一役買えそうにありません。
(カバー写真:smilla4/Flickr)
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