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年末商戦、12月小売売上高は期待通り、今年も消費は成長を牽引へ

by • January 17, 2020 • Finance, Latest NewsComments Off2671

Holiday Sales And Retail Sales In December Suggest Consumer Spending Will Lift Growth In 2020.

2019年の年末商戦は、期待通りの結果となりました。全米小売業協会(NRF)によれば、年末商戦売上高は前年比4.1%増の7,302億ドルと、伸び率はNRFの事前予想レンジ3.8~4.2%増の上限に。株安や政府機関の閉鎖で鈍化した2018年の2.1%増から、見事に改善しています。11月ベージュブックではポジティブな評価が多かったように、伸び率は景気拡大期に入った2011年以降の平均値3.7%も上回りました。

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(作成:My Big Apple NY)

ネット売上高は前年比14.6%増の1,678億ドルと、こちらは事前の予想レンジである11~14%増をわずかながら上回っています。百貨店ターゲットやコールズ、メイシーズなどの既存店売上高が予想以下だったものの、ネットが売上高に貢献し年末商戦を盛り上げたと言えるでしょう。結果、年末商戦に占めるネット比率は22.9%と、前年の22.6%を超え過去最高を記録しています。

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(作成:My Big Apple NY)

2019年の年末商戦は例年より6日遅くにスタートしたため12月に本番を迎えましたが、小売売上高も堅調そのものです。

米12月小売売上高は前月比0.3%増と、市場予想と一致した。前月(0.2%増から上方修正)を含め、年末商戦の前哨戦が展開される10月以降、3ヵ月連続で0.3%増となる。自動車を除いた場合は0.7%増と、市場予想の0.5%増を上回り5ヵ月ぶりの力強い伸びを達成した。前月の横ばい(0.1%増から下方修正)から改善している。

国内総生産(GDP)の個人消費のうち約4分の1を占めるコントロール小売売上高(自動車、燃料、建築材、外食などを除く)は0.5%増と、市場予想の0.4%増を上回っただけでなく、5ヵ月ぶりの高水準だった。

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(作成:My Big Apple NY)

内訳をみると、主要13カテゴリー中12種で増加し、11月の7種を上回った。今回、特に目覚ましい増加を遂げたのはガソリンスタンドで、原油価格が5ヵ月ぶりに60ドル台に乗せたことが寄与した。住宅市場が回復するなか建築材・園芸も好調、年末商戦を反映し服飾、スポーツ用品・趣味、電気製品、一般小売も増加している。非店舗は小幅な増加に転じ、年末商戦ほどの勢いはみせず。一方で、一般雑貨のうち既存店売上高が弱かった百貨店は5ヵ月連続で減少。自動車は3ヵ月ぶりに減少した。項目別の詳細は、以下の通り。

(プラス項目)
・ガソリンスタンド→2.8%増、3ヵ月連続で増加>前月は1.0%増、6ヵ月平均は1.0%増
・服飾→1.6%増>前月は0.5%減、6ヵ月平均は0.2%増
・建築材/園芸→1.4%増>前月は0.1%増、6ヵ月平均は0.5%増

・スポーツ用品/書籍/趣味→0.9%増>前月は3.1%減、6ヵ月平均は0.5%減
・電気製品→0.6%増>前月0.3%減、6ヵ月平均は横ばい
・一般小売→0.6%増>前月は0.1%増、6ヵ月平均は0.1%増
(*百貨店は0.8%減=前月は0.8%減、6ヵ月平均は0.2%減)

・食品/飲料→0.4%増=前月は0.4%増、6ヵ月平均は0.2%増
・ヘルスケア→0.4%増>前月は1.3%減、6ヵ月平均は0.2%減
・外食→0.2%増>前月は0.6%減、6ヵ月平均は0.2%増

・無店舗(主にネット)→0.2%増<前月は横ばい、6ヵ月平均は0.4%増
・家具→0.1%増<前月は0.3%増、6ヵ月平均は0.3%増
・雑貨→0.1%増<前月は1.2%増、6ヵ月平均は0.7%増

(マイナス項目)
・自動車/部品→1.3%減<前月は1.5%増、6ヵ月平均は0.4%増

――2019年の小売売上高は前年比3.6%増と、税制改革法案の施行に合わせ5.0%増となった2018年を下回りました。それでも十分、潜在成長率を超える成長に寄与する見通し。米12月ISM非製造業景況指数が7ヵ月ぶりの水準を回復したように、サービス部門は良好で、個人消費は2020年も成長を牽引する期待が膨らみます。

(カバー写真:The White House/Flickr)

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