October Starts With Spooky Tone : Construction Spending Unexpectedly Dips.
米8月建設支出は前月比0.8%減と、市場予想の0.5%増に反しマイナスに落ち込んだ。前月の1.5%増(1.8%増から下方修正)を下回り、足元6ヵ月で3回目の減少に。住宅投資が0.1%減と過去4ヵ月で3回目の減少を示したほか、非住宅も1.2%減と前月分の1.7%増からマイナスに転じた。BNPパリバのローラ・ロスナー米エコノミストは、建設支出の結果を受けて「米7−9月期国内総生産(GDP)の当社予想3.0%増を下回るリスクが強まった」とコメントしていた。
建設活動といえば、住宅ローン申請件数指数の軟調ぶりも見逃せません。
全米抵当貸付銀行協会(MBA)が発表した9月26日週の米MBA住宅ローン申請件数指数は、前週比0.2%低下の337.8と前週に続きマイナスだった。新規購入指数は±0%の168.8と2週連続の低下を免れたものの、借換指数が0.3%低下の1293.7と2週連続で指数を押し下げた。なお新規購入指数の前年比は11%、過去平均からは30%も下回っており、住宅購入意欲の低迷を物語っている。
調査対象の30年住宅ローン金利平均(41万7000ドル以下)は、4.33%。約4ヵ月ぶりの高水準を示した前週の4.39%から低下しつつ、2013年5月31日週からの4%水準を保つ。なおMBA住宅ローン申請件数は個人の申請数のみを扱い、却下される場合がある。
米8月新築住宅販売件数の好調ぶりが嘘のように、金利が低下しても住宅ローン申請件数指数はなかなか上昇気流に乗れません。量的緩和(QE)終了と出口政策入り前でこの状態では、金利が上昇する過程ではどうなってしまうのか心配になってしまいます。
住宅価格の上昇一服も、新規購入指数は回復の兆しはみえません。
(出所:Housingwire)
挙げ句、米9月ISM製造業景況指数も56.6と市場予想の58.5および3年半ぶりの高水準だった前月の59.0を下回っています。内訳は、以下の通り、新規受注、雇用、在庫が全体を押し下げていました。
・新規受注 60.0<前月は66.7
・雇用 54.6<前月は58.1
・在庫 51.5<52.0
・生産 64.6>64.5
・仕入れ価格 59.5>前月は58.0
ISM製造業景況指数の鈍化は、大寒波後のペントアップ・ディマンドのはく落を示すのか。米4−6月期GDP確報値のドライバーが企業の設備投資を中心とした民間支出だっただけに、建設支出と同じく気になるところ。奇しくもエボラ出血熱患者第1号がアメリカのテキサス州で確認された翌日に航空株が急降下するなど、企業および消費者センチメントのダメージが懸念され、ハロウィーンを控える下半期は嫌なムードで幕を開けた感があります。
(カバー写真:Jimmyhoofa-lv.blogspot)
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