September New Home Sales Include Ugly Downward Revisions.
米9月新築住宅販売件数は前月比0.2%増の46.7万件となり、市場予想の47.0万件より弱い結果となった。速報値で50.4万件と2008年5月以来の50万件乗せを果たした8月分は、46.6万件と極端に下方修正されている。7月分も42.7万件から40.4万件へ引き下げられた。
4大地域別では、2地域で増加。8月の3地域を上回った。今回は中西部が前月比12.3%増の6万4000件と増加に転じたほか、南部も2.0%増の26万1000件となる。一方で北東部は横ばいの3.0万件となり、西部は9.0%減の112万件と減少に転じた。
在庫総数は、前月比1.5%増の20万7000件。増加トレンドを維持し、景気回復サイクルで最高の水準を示す。販売件数も増加したため、在庫相当は8月に続き5.3ヵ月だった。7月の6.0ヵ月からは短期化している。
中央価格は25.90万ドルとなり、前年比では4.0%下落した。8月は12.3%の上昇だったものの、5ヵ月ぶりに下落に転じている。前月比では9.7%下落し、過去6ヵ月間で3回目のマイナスを示した。なお新築住宅は、住宅市場の8%を占める。
バークレイズのブレリナ・ウルシ米エコノミストは、結果を受け「7−9月期の新築住宅販売件数は44.6万件と、4−6月期の42.7万件および1−3月期の43.1万件を上回った」と評価した。
新築住宅販売件数、2013年からは改善もペースは鈍い。
——8月の好結果は、幻に終わりました。米10月NAHB住宅市場指数の減速を確かめたように、住宅市場が勢いづく様子は伺えません。朗報は、住宅価格上昇の鈍化。潜在的顧客の需要をどこまで引きつけられるでしょうか。量的緩和(QE)の終了を背景に金利が緩やかに上昇する見通しで、住宅市場の改善ペースは巡航速度を維持できるか試されます。
なお米大手金融機関は、金利見通しを下方修正しています。ゴールドマン・サックスは欧州の景気減速を背景に、米10年債利回りの年末予想を3.0%から2.5%へ引き下げました。足元の2.28%付近から、22bp程度の上昇しか見込んでいません。2016年は3.50%、2017年も3.75%を予想していました。JPモルガンは、2014年末見通しを従来の2.7%から2.45%へ下方修正。モルガン・スタンレーは2014年末見通しを2.40%と従来の2.85%から引き下げ、2015年7−9月期末も2.95%から2.70%へ変更しました。
金利見通し下方修正は少なくとも、潜在顧客にポジティブな内容です。あとは賃金がどこまで家計を応援するかにかかっています。
(カバー写真:Ackermanconstruction)
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