Gap And JC Penney Follow Recent Trend : Cautious Guidance.
ギャップとJCペニー、足元のトレンドに沿い決算に合わせて発表した業績見通しは慎重そのものです。こちらでお伝えしたように、ガソリン価格の下落という減税効果は少なくとも服飾や百貨店での数字に結びついていない状況を確認しました。%は、27日の株価動向を表しています。
▽ギャップ
ギャップが上昇、3.1%高で引け。11−1月(第4四半期)決算では、純利益が前年同期比3.9%増の3億1900万ドルだった。希薄後の1株当たり利益は10%増の0.75ドルと、市場予想の0.74ドルより強い。ドル高の為替差損を除いた場合は、20%増になるという。売上高は2.9%増の47億800万ドルで、市場予想の47億700万ドルを小幅ながら上回った。
既存店売上高は2%増となり、前年同期の1%増を超えた。ブランド別では、ホリデー商戦の波に乗り“オールド・ネイビー”が11%増と前年同期の横ばいから大幅増を達成。“バナナ・リパブリック”は1%増となり、前年同期の3%増から改善している。主力の“ギャップ”は6%減と、前年同期の1%増からマイナスへ沈んだ。
2014年度の既存売上高でも、“オールド・ネイビー”が5%増となり 前年度の2%増から加速した。“バナナ・リパブリック”も前年同期の1%減から、横ばいに小幅改善。ただし、“ギャップ”は5%減となり前年同期の3%増から悪化した。
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(出所:thinkretail/Flickr)
11−1月期の売上高を国別でみると、全体の78%を占める米国が4.4%増の36億6100万ドルとなったほか、カナダも1.3%増の3億3200万ドルに。アジアも0.7%増の4億3700万ドルとなる。一方で、欧州はユーロ安・ドル高の加速もあって8.4%減の2億4100万ドルだった。
2015年度の1株当たり利益は2.75−2.80ドルを見込み、市場予想の3.01ドルに届かず。西海岸の港湾ストライキやドル高を下押し要因に挙げた。設備投資は8億ドルを掲げ、前年度の7億1400万ドルを上回った。
また増配を決定。1株当たり0.92ドルとし、前年比4.5%引き上げた。自社株買いも 10 億ドル実施する方針を打ち出し、2014年10月に承認した5億ドルから追加した。 ウェンディ・ゴールドマン氏を取締役兼ギャップ生産部門のヴァイス・プレジデントとして呼び戻すと発表した。同氏は“バナナ・リパブリック”で要職を務め、リミテッド・ブランドでは“ビクトリア・シークレット”のカジュアル部門“ピンク”立ち上げに貢献した。
▽JCペニー
JCペニーが下落、6.8%安で引け。1−11月(第4四半期)決算では、純損益が5900万ドルの赤字だった。前年同期は2億7000万ドル相当もの税制に絡む恩恵から、3500万ドルの黒字を計上していた。再編費用などを除く 1株当たり損益は0.01ドル程度となり、市場予想の0.11ドルの黒字より格段に弱い。売上高はホリデー商戦を追い風に2.9%増の38億9000万ドルと、市場予想の38億7000万ドルを上回った。既存店売上高は4.4%増で、市場予想の3.8%増を超えている。オンライン売上高も12.5%増の4億2800万ドルとなった。
2015年度の既存店売上高は3−5%増を予想し、2014年度の4.4%増に近いレンジにとどめている。粗利益率は35.8%とし、2014年度の33.8%から一段の改善を見込む。ただし、リセッション前の39%に遠く及ばない水準を維持した。
(カバー写真:Sarah Gilbert/Flickr)
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