Federal Reserve’s LMCI Rises 6-Month In A Row.
米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した米10月労働市場情勢指数(LMCI)は、1.6ポイントだった。9月の1.3ポイント(±0ポイントから上方修正)を超え、上昇トレンドを6ヵ月へ伸ばした。過去2ヵ月分の上方修正は、2.5ポイントに及ぶ。米10月雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)が年初来で最大を記録したほか時間当たり賃金が前年比で2009年以来の高水準を遂げたように、好調な労働環境を表した。
バークレイズのジェシー・ヒューウィッツ米エコノミストは、結果を受け「2008年1月から2009年6月までの370ポイント低下した後、景気回復サイクルに入ってから333ポイント取り戻した」と指摘。期間中、平均の上昇幅は約4ポイントであり「向こう8ヵ月で低下幅を相殺する見通し」と結んだ。
——米10月LMCIをはじめ米10月雇用統計、一連の労働指標が利上げ開始を支援する内容でした。さらに、Fedが10月30日公表したFRB/USモデルの最新版(FOMC向けのマクロ経済分析に用い、成長率やFF金利予測を含む)でも利上げ開始の準備が整った可能性を点灯させ、年内利上げの道筋を固めてきたように見えます。ハト派色の強いシカゴ連銀のエバンス総裁(今年のFOMC投票メンバー)だけでなく、ボストン連銀のローゼングレン総裁(2016年投票メンバー)も9日、米経済の改善に言及した上で12月の利上げ開始を含め「可能性がある」と明言してましたしね。
中国人民銀行の追加利下げを経て、12月3日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会では追加緩和が期待されているだけに、各国中央銀行の緩和策で市場の安定が続くと解釈しているのでしょうか。ここまで変わり身が激しいと、12月にボラティリティの波がマーケットを直撃した場合どうなるのか、ちょっと気になってしまいます。
(カバー写真:Mark Turnauckas/Flickr)
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